世界最長の曲は1999年末から1000年かけて演奏中
世界には様々な曲があり長さもまちまちですが、ほとんどの曲は3~10分程度に収まります。 しかし世界を見渡してみるととんでもない長さの曲があります。
今回はそんなとんでもない長さの曲を3つ紹介します。
世界一長い曲「Longplayer」
世界一長い曲「Longplayer」は自己拡張型の音楽です。 ジェム・ファイナーが作曲した20分20秒の曲をベースにしてコンピュータが変化を加え、反復ではない膨大なバリエーションの曲を生み出しています。 そしてこれらの曲を弾き終えるのに必要な時間は1000年にも及びます。
1999年12月31日の真夜中から演奏が始まり、2999年末に演奏が終わり、その後はまた最初から繰り返す予定になっています。 とんでもなく気の長い話ですが、果たしてこの曲を終わらせることができるのでしょうか。
なお公式サイトからplsファイルをダウンロードしてライブ演奏を視聴することも可能です。私はほんの5分ほど聞いただけですが、これが1999年末からずっと続いてるのだから驚きですね。
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longplayer.org世界一短い曲「You Suffer」
世界一短い曲「You Suffer」は往年のデスメタルバンドであるナパーム・デスが作曲したもので、その長さは1.316秒しかありません。 …曲とは何なのかを考えさせられる曲ですね。
ちなみに歌詞は「You Suffer But Why?」です。 私にはYouしか聞き取れませんでしたが…
世界一長いピアノ曲
世界一長いピアノ曲「Vexations」は1895年にフランスの作曲家エリック・サティが作曲したものです。 Vexationsとは「嫌がらせ」の意であり、題名の通りまるで嫌がらせのような曲になっています。
楽譜は短く、パッと見では1分20秒程度の曲でしかありません。 なぜそれが長い曲なのかと言えば、ひたすらその曲を繰り返さなければならないからです。 具体的には840回繰り返します。
休憩なしでひたすら弾き続けても18時間以上かかる計算であり、演奏者・聴衆のどちらにとっても嫌がらせ以外の何でもありません。 一人で演奏するのは無理なので、通常は複数人が交代しながら演奏する体制が取られます。
一人での演奏に挑戦したピーター・エヴァンスは595回で幻覚症状に見舞われて演奏を完遂できませんでした。 多分ゲシュタルト崩壊でも起こしたのでしょうね。
なおサティ自身は恐らくVexationsを演奏した事もなければ演奏を聞いてもいません。 サティの没年が1925年、Vexationsが初めて演奏されたとされているのが1963年で38年も後です。
サティは何を思ってこんな曲を作ったのでしょう? Vexationsはサティの遺作のひとつなのですが、実はただのジョークで広める気はなかったなんて線もあるような気がします。