「イギリス」と「イングランド」の違い

イギリスの概略図

イギリスはサッカーやラグビーの大会では見かけません。 探してみるとイングランドが出場しているのでこれがイギリスなのかと思うかもしれませんが、イギリスとイングランドはイコールではありません。

イギリスはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの計4か国からなる連合王国で、スポーツの大会にはそれぞれが出場してきます。 知らないと混乱するイギリス事情についてお話しします。

イギリスは1つの国ではなく、4か国の連合王国

イギリス国旗が出来た経緯図

イギリスは正式名称を「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」と言います。

グレートブリテンは島の名前で、その中にイングランド、スコットランド、ウェールズの3国があります。 そこにアイルランド島の北東部にある北アイルランドを加えた4国で「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」=「イギリス」という訳です。

アイルランドは別の国

北アイルランドの南にはアイルランドがありますが、イギリスとは別の国です。 元々はイギリスの一部でしたが、独立戦争と内戦を経て独立しました。

イギリス国旗もそれを象徴するかのように、ウェールズを除いた3つを足したデザインがされています。 ウェールズが国旗に含まれない理由は先にイングランドに組み込まれていたのと、特徴的なウェールズ国旗のデザインが組み合わせにくいことによるものです。

4つ合わせて一つの国なので国名は「イギリス」です。 国連会議やオリンピックなど国として出る場合は「イギリス」として出てきます。

しかし一部スポーツなどではイギリスではなく「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド」の4つがそれぞれ出てきます。

サッカーやラグビーなど一部スポーツの参加資格は「国またはそれに準ずる地域」であるから、各国がそれぞれのチームで出場している訳です。

これを「4つも出てきてずるい」と見るか「わざわざ力を4つに分散している」と見るかはお任せします。 少し事情は違いますが、中国・香港・台湾の関係が近からずとも遠からずといった感じです。

日本がイギリスと呼ぶ理由は謎

イギリスのビッグベン

日本ではイングランド単体をイギリスと呼んだり、イングランドおよびウェールズをイギリスと呼んだりすることがあります。 この辺が無茶苦茶なのは明治時代に「イングランド」と「イギリス」を聞き間違えたのが発端と言われています。

イングランドはイギリスの首都ロンドンがある連合国の中心的な存在です。 しかしイングランドはイギリスではなく、あくまで4国が連合してイギリスとなります。

なお「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」を「イギリス」と呼ぶ理由は定かではありません。 英語では「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」通称「United Kingdom(UK)」であり、イギリスと呼んでいるのは多分日本だけです。

ちなみに日本ではイギリス人の事を「ブリティッシュ」と言う事がありますが、この表現はグレートブリテン島に住む人を指すもので北アイルランド人は含まれません。 また「イングリッシュ」はイングランド人のことを指す言葉です。

率直に言って日本語訳を整理・再編すべき状況なのですが、それがされないまま今日に至ります。 ネザーランドをオランダと呼んでいるのも似たような経緯からですし、さっさと変えた方が良いと思うんですけどね…

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