軽傷・重傷・重体・軽症・重症などの怪我や症状の違い

救急隊員に運ばれる怪我人

ニュースでは「事故により軽傷です」「某氏が意識不明の重体です」といった具合に、事件・事故と併せて怪我や症状が伝えられることがあります。 しかし語感から何となくは分かっても、具体的にどんな状態を指しているのかはよく分かりませんよね。

ニュースでよく流れる人の怪我や症状の表現が、具体的にどのような状態を示しているのかを見てみましょう。

怪我の程度を表す基準

骨折して包帯を巻いた手

全治と完治

怪我の程度の説明に出てくる「全治」について先に説明します。

全治は怪我が治るまでの期間

全治は怪我の治療にかかる期間のことです。 ただし怪我する前の状態に戻ることとは必ずしも一致しません。

例えば全治6か月の大怪我を負って、病院で半年ほぼ寝たきりだったとします。 怪我が治ってもほとんど動かずに生活していたので、弱ってすぐに元通りには動けませんし、リハビリが必要な場合もあります。

しかし病院に通う必要はなくなったので全治となります。 あくまで治療のために病院に通わなければならない期間を全治と表現している訳です。

完治は元通りになるまでの期間

完治は全治後にリハビリを終えて元の状態になるのにかかる期間のことです。 後遺症や障害が残ってしまう場合も、それ以上は良くならない状態になったら完治となります。

軽い怪我なら全治と完治はほぼ同じですが、重い怪我なら全治3か月でも完治まで1年以上かかるなんて話も珍しくありません。

軽傷とは

軽傷は全治30日未満の怪我を指します。

軽めの骨折ぐらいなら30日あれば治るので、境界線近くの怪我は言うほど軽くはないです。

重傷とは

重傷は命に別状のない全治30日以上の怪我を指します。

命に別状はないと言っても元通りになるのに長い期間がかかったり後遺症が残る可能性もあり、あまり喜ばしい状態とは言えません。

中傷とは

警察発表に中傷は定義されていないため、報道で中傷が使われることはありません。 しかし中傷の定義がある職業や災害などもあり、消防設備士、交通事故における人身傷害、広域災害などで使われることがあります。

中傷はその言葉通り、軽傷と重傷の間ぐらいの怪我を指します。

重体とは

重体は命に関わる怪我をした状態を指します。

よく「意識不明の重体」と表現されますが、これは死ぬかもしれないような状態です。 全治するか分からないので「全治○か月の重体」とは言いません。

心肺停止とは

心肺停止は呼吸や心臓の鼓動が確認できず、かつ医者が死亡を確認していない状態を指します。 完全に死亡していて蘇生の見込みがなくても、医者が死亡を確認するまでは死亡ではなく心肺停止と表現されます。

心肺停止状態は必ずしも死を意味する訳ではありません。 例えば海で溺れて心肺停止状態になっても、心臓マッサージで蘇生する場合もあります。

しかし報道で明確に心肺停止と流れた場合、生放送や速報でもない限りは蘇生措置を既に試みた後の可能性が高いです。 その場合は復活の見込みがあるというより、医者が確認していないだけの状態と言えます。

死亡とは

死亡は人の死を医者が確認した状態です。

呼吸・心拍・頸動脈の拍動の停止、対光反射の消失などを確認した後、死亡が診断されます。

症状の程度を表す基準

カルテを持った医者

軽症とは

軽症は怪我や病気の症状が軽いことを意味します。

何かしら問題はあるけど大したことではない状態です。

重症とは

重症は怪我や病気の症状が重いものの、命に危険はない状態を意味します。

完治まで長い期間かかったり、後遺症が残る可能性もあります。

重篤とは

重症は怪我や病気の症状が重く、場合によっては命が危ない状態を意味します。

「治療薬の重篤な副作用」という表現がよく使われます。 治療薬の副作用によって非常に重い症状が起きたり、場合によっては死ぬことも考えられるということですね。

危篤とは

危篤は今すぐ死ぬかもしれない危険な状態を意味します。

「チチキトクスグカエレ」の電報が来る話をよく耳にしますが、これは最早一刻の猶予もないということです。 今すぐに向かいましょう。

まとめ

怪我の程度

  • 軽傷:全治30日未満の怪我
  • 重傷:命に別状のない全治30日以上の怪我
  • 重体:命に関わる怪我
  • 心肺停止:呼吸や心臓の鼓動が確認できず、かつ医者が死亡を確認していない
  • 死亡:人の死を医者が確認

症状の程度

  • 軽症:怪我や病気の症状が軽い
  • 重症:怪我や病気の症状が重いが、命に危険はない
  • 重症:怪我や病気の症状が重く、場合によっては命が危ない
  • 危篤:今すぐ死ぬかもしれない危険な状態

これらはあまり気持ちのいい話ではありませんが、近しい人や自分自信にもいずれ降りかかってくるかもしれません。 言葉の意味を正確に捉えられず後悔することのないよう、知識として覚えておきたいですね。

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