マイクテストの「本日は晴天なり」は無線局運用規則が由来

マイクで放送する女性

マイクテストでは「本日は晴天なり」と言われることがよくあります。 曇りでも雨が降りそうでも晴天と言い張るのは不思議ですよね。

実はこれ無線局運用規則が由来です。 無線の試験電波で使われるフレーズをマイクテストで使っているのです。

「本日は晴天なり」は無線局運用規則で定められている

無線通信する女性

マイクテストでよく言われる「本日は晴天なり」は、特に意味のない決まり文句です。 曇りや雨でも「本日は晴天なり」と言うのは、これは「ただいまマイクのテスト中」の意で使われているからですね。

なぜこの決まり文句が使われているのかと言えば、無線局運用規則に由来しています。 無線局が試験電波を音声にて発射する際には「本日は晴天なり」と言わなければならないと規則で定められているのです。

無線局運用規則 第三十九条(試験電波の発射)

第三十九条 無線局は、無線機器の試験又は調整のため電波の発射を必要とするときは、~略~「VVV」の連続及び自局の呼出符号一回を送信しなければならない。

※VVV:本日は晴天なり

なお無線を使わないマイクテストが無線局運用規則に従う必要はありません。 しかし「マイクテスト」では味気ないし、適当に何か言うと試験放送だと分からずに混乱してしまいます。

だから無線局に倣って「本日は晴天なり」と言っているのでしょうね。 もっともこの話を知らないと「今日は曇ってんのに何言ってんだ」みたいに思われるかもしれませんが…

無線局運用規則の由来は英語?

無線局運用規則の「本日は晴天なり」は英語「It’s fine today」が由来という説があります。 アメリカの放送局が発音上の色々な要素を詰め込んだ上記フレーズにてマイクテストを行っていたのを、直訳して踏襲したというものです。

しかしアメリカにてマイクテストで使われるフレーズは「check one two」「Testing, 1-2-3」「One, two, three, four. This is a microphone test」などです。 日本で言われる「It’s fine today」は使われておらず、アメリカ人に何度か聞いても「何だそれ?」と言われました。

この説は具体的な出所が分からず真偽不明です。

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