求人広告の募集文句をナナメから見たらこんな感じ

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社員やバイトを募集する求人広告には「こんな職場で働きたい」「応募したい」と思うような募集文句が散りばめられています。 しかしながら実際に就職した人たちの声を聞くと「話が違う」「詐欺だ」のような声を聞くことも珍しくありません。

全てが嘘とは言いませんが、あまり素直に受け取らない方が良いことは多いですよね。 募集文句をナナメから見たらどうなるかをお話します。

募集文句とその実態

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残業月20時間

求人には残業時間の目安を書いている企業が多いですが、あまりアテにはなりません。 特に残業が100時間を超えるような職場でも「残業は月40時間程度」と平気で書いている所も多いです。 まあ残業100時間の職場が馬鹿正直に「残業は月100時間程度」とは書きませんよね…

作業量の波が少ない業種であれば目安になるのかもしれませんが、旅行業のように特定の時期が忙しい業種や、長期予測が難しいIT業などは全く信用できない数字です。 月20時間と聞いていたのに120時間残業するハメになったこともあります。

年間休日120日

120日休日があっても120日休めるとは限りません。 休日にも平気で呼び出しが来ますし、酷いと無給出勤になる場合もあります。

また社員旅行やらレクリエーションやら勉強会やらに休日が潰されることもあります。 社員旅行なんてそんな気の抜けるようなイベントじゃないですし、取引先とのスポーツ大会とか全く気が抜けないイベントですし、勉強会とかもう仕事と変わりないですし、しかも休んだら怒られるってどういうことよ?

正社員登用制度あり

正社員登用制度とは飛びぬけて優秀な人を採用するための制度であり、正社員と同等のポテンシャルを発揮したぐらいでは拾って貰えないことはザラです。 「正社員にするから」と甘い言葉を投げかけておいて長期間働かせた末に切ることも珍しくありません。

逆に正社員登用制度が全くない会社ってそうはないと思うんですけどね。 こういった制度を用意していると特に謳っていなくても、人手が欲しい時や優秀な人を見つけた時にいくらでも声をかけます。 (業種にもよるかもしれませんが)

懇切丁寧に指導します

「懇切丁寧に指導します」と言ってるのは広報担当であり、断じて職場の指導係の台詞ではありません。

新人の指導は負担の大きい作業であり、余裕があれば教育も指導もしますが往々にして余裕がありません。 新人がある程度仕事を覚えるまでは、新人の働きよりも教育にかかる負担やコストの方が大きいです。 そのため新人教育を行うメリットやインセンティブが用意されていない職場においてはぞんざいな扱いを受けることも多いです。

未経験者歓迎

未経験者でもポテンシャル次第で採用するという話であり、当然ながら経験者の方が歓迎されます。 ポテンシャル採用された未経験者は特に配属先で歓迎されない傾向にあります。

また配属後は経験の有無に関係なく経験者向けの業務が容赦なく降ってきます。 それに耐えられると判断されたが故のポテンシャル採用なので、配属後に覚えることが多いことは覚悟しておきましょう。

笑顔溢れる職場です

お客様と接することの多いサービス業では常に笑顔を強要される所が珍しくなく、それを「笑顔溢れる職場」と表現します。 つまり「常に笑顔でいなきゃならない職場」ってことですね。

決して自然と笑顔が出る楽しい職場のことを指している訳ではないので、笑顔を作るが苦手な人は敬遠した方が良いかもしれません。 せめて一日中笑顔でいる訓練をしてから面接に挑みましょう。

男性/女性が活躍しています

ごく一部の仕事を除いては募集の際に性差でふるい落とすことは禁止されており、「男性/女性募集」のような記述をしてはいけないことになっています。 そのため募集の際には「○○が活躍しています」のような回りくどい形で欲しい性別をアピールしている訳です。

応募はもちろん誰でも可能ですが、まあ向こうが望んでいる性別でなければ大抵落ちるんじゃないかと…

20代が活躍する職場です

定年以外は年齢で応募資格を制限することは禁止されており、例えば「20~30歳募集」のような記述をしてはいけないことになっています。 そのため募集の際には「○○代が活躍しています」のような回りくどい形で欲しい年齢をアピールしている訳です。

なので「~代が活躍」が実質的な制限年齢だと思って下さい。 応募はもちろん誰でも可能ですが、それよりも上の年齢では大抵落ちるんじゃないかと…

誰にでもできる簡単なお仕事です

特別な能力や技能が要求されないことを表しますが、誰にでも簡単な仕事は給料は安くキャリアも積めないことを意味します。 ちょっとしたバイトならともかく、あまり長期で勤めるのはお勧めできません。

また覚えるのは簡単でも肉体的・精神的に疲れる作業であることも多いです。 例えば工場のライン勤務は誰にでもできる簡単な仕事に分類されますが、一日勤めたらもう肉体的にも精神的にもフラフラになります。 簡単な作業と楽な作業は似て非なるものであることを肝に銘じておきましょう。

若手が活躍しています

若手「でも」活躍できるのか、若手「しか」活躍していないのかで話は全く変わってきます。 どちらなのかは平均年齢や平均勤続年数で分かるので調べておくと良いかもしれませんね。

若手「しか」活躍していないのは、何らかの事情でミドル層以上が薄い職場です。 きつい仕事で体力がないとできない、給料が安くて転職していく、人間関係が険悪で長く続かないなど、長く働ける環境ではないことを意味してる可能性があります。

能力次第で高給可能

給与待遇に「18~60万円以上も可能」のような、やけに振れ幅が大きな求人があります。 この上限側の待遇は「絶対に不可能という訳ではない」というだけで、実態は職場内で誰もそんな高給取りは存在しないなんてことが珍しくありません。

このような仕事に就いた場合、大抵は下限ギリギリの待遇になることでしょう。 ただ営業や保険の勧誘などの職業の場合、能力次第でとんでもない高給になる人も稀に見かけます。

アットホームな職場です

アットホームとは自宅のように気安いことを表現する言葉です。 しかしその気安さは双方向のものであり、向こうからも気安く干渉してくることは忘れてはいけません。 母親のように気安くプライバシーに干渉してきたり、兄弟のように気安く社内行事に駆り出そうとしたりするのも正しく「アットホームな職場」の姿です。

また家族とは言え上下関係は存在しますし、家長=社長の言うことは絶対です。 そして新たに家族の一員となるあなたの立場は、何の権限もない赤ちゃん相当から始まることを覚えておきましょう。

若くても責任ある仕事を任せます

どのような仕事にも責任は付いて回るものですが、必ずしも責任の重さと給料が比例するとは限りません。 責任は重く拘束時間は長いのに給料は安い仕事も珍しくありません。

責任だけ重い仕事を任されたいなんて人はいませんよね。 少なくとも私は嫌です。

自由に働き方を選べます

「フレックスで副業可、自由な働き方を選べます」と謳う会社で働いていた時の話ですが、月100時間の残業が慢性的に発生していました。 「7時~24時の好きな所で拘束される14時間を選んで良いし、空いた時間に副業しても良い」とは何とも自由な会社ですね。

言ってることに嘘はないんですが、率直に言って詐欺ですよね。 こんな拘束のされ方で副業に励める訳はなく、起きる時間と寝る時間を3時間ぐらいの範囲で自由に選べるだけです。

ただフレックスで満員電車を避けて通勤できた事はありがたかったですね。 通勤が辛い地域で働く際にはフレックスの有無を見ておくと良いかもしれません。

上っ面の宣伝ではなく、会社のことをよく見よう

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サイトや広告に載っているキャッチフレーズや文言なんてアテにはなりません。 いくらでも実態と違うことが書けますし、中には完全外注で「いい感じに頼むよ」ぐらいで制作を任している所もあります。

企業の裏表を見るのに一番良いのは各種データです。 勤続年数、平均年齢、平均賃金、福利厚生などは最低限確認しておきましょう。 明らかにおかしい会社はこれだけで弾けます。

そして出来れば確認しておいた方が良いのが実際の社員の姿や声です。 例えばIT業界では社員がどんな顔で会社を出入りしているか、定時後の人の流れはどうか、職場に何時まで電気が点いているかなどを見ておくと良いとされています。 あなたの希望する会社や業種に応じて工夫して確認してみると良いでしょう。

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