アカギツネ|北半球に広く生息するキツネ
名称(学名) | アカギツネ (Vulpes vulpes) |
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身体 | 体長:45~90cm / 尾長:30~50cm / 体重:5~10kg |
生息地 | 北半球に広く生息 |
食性 | 肉食寄りの雑食でネズミ、鳥などの小動物、果実などを食べる |
アカギツネの特徴
アカギツネは最も一般的に見られるキツネで、北半球全域に広く生息しています。 北海道にいるキタキツネもアカギツネの亜種です。
キツネはイヌ科ですが、よくネコ科と間違われます。 これは長い尻尾やネズミを狩る習性などネコ科のような特徴を併せ持っているためと思われます。
ネコのようにネズミを主な食料としており、長い歴史の中でネズミを狩るのに適した進化を遂げた結果、ネズミ狩りの専門家であるネコと似た特徴を獲得したのです。 このように別の生物でありながら似た生活をするうちに同じような特徴を獲得することを収斂進化と言います。
能力も犬と猫の特徴を併せ持ちます。 時速50kmもの速度で走り、しかも長い尻尾で小回りが利き、木登りや泳ぎにも堪能です。
またネコ科のような縦長の瞳を持ち、暗い場所でも夜目が利き、嗅覚や聴覚にも優れています。 一つ一つの能力は犬猫に及ばなくても、犬猫双方の能力を備える万能動物です。
エキノコックスのキャリアというイメージがありますが、これはネズミなどの病原体保有動物を狩ることで感染します。 なので病原体のある野生種は感染している可能性があるため近づくのは危険ですが、人の管理下で繁殖・飼育したものは問題ありません。 イヌ科であるためか頭が良く比較的人に懐きやすいため、ペットとしても広く飼われています。
アカギツネの生態
生息地
北半球に広く生息しています。 環境への適応力が強く、草原・平原・森林・ツンドラと様々な場所で、単独もしくは家族単位の群れで生活しています。
普段の生活
夜行性ですが、繁殖期など大量のエサが必要な時期には日中にも活動します。 主にネズミをエサとしますが食性は雑食で、鳥・ウサギ・昆虫などの小動物や果実などの植物も食べます。
繁殖と成長
比較的暖かい場所では12月ごろ、寒い地域では4月ごろに繁殖期を迎えます。 基本的に一夫一妻ですが、一夫多妻になったり多夫一妻になることもあるようです。
50日の妊娠期間を経て3~5子を出産し、夫婦で10か月ほど協力して子を育てます。 子は10か月で成熟し、その後独立します。寿命は3~4年ほどです。