イエネコ|ネズミから人類を守る共生動物

felis-silvestris-catus
名称(学名)イエネコ (felis-silvestris-catus)
身体体長:50~80cm / 体重:3~7kg
生息地世界中に広く
食性肉食で昆虫・小動物・魚などを食べる

イエネコの特徴

felis-silvestris-catus

イエネコは人との共生関係にある動物で、イエイヌと並んで最も一般的な飼育動物です。 しかしイヌは色々な役目をこなすのに対し、ネコは自由気ままに振る舞っているように見えます。 一体なぜ人類はネコと同居するようになったのでしょうか?

かつて人類が狩猟民族だった時代、イヌは既に人類のパートナーであり猟犬や番犬として活躍していました。 その一方でネコとは別段何の関わりもありませんでした。

そして時代は流れ人類が農耕を始めて食料を貯蔵するようになった頃、穀物庫にネズミが沸いて食料を荒らすようになりました。 そしてネコもまた穀物庫近くにうろつくようになりましたが、肉食であるネコの目当ては穀物ではなくネズミです。 ネコはネズミを狩り穀物を守ってくれる一方で穀物を荒らさない動物として、人類の同居人となったのです。

「犬は人につき、猫は家につく」という言葉がありますが、これは両者の役割と人類との付き合いかたの違いから来ているように思います。犬はパートナーで、ネコは共生関係ということです。

都会では愛玩動物として飼われるネコも多いです。 愛情を注いで飼えばネコも人につくようで、そういった人につくネコも沢山います。

その一方で、自然の豊かな田舎では害獣・害虫対策としてネコが飼われています。 祖父母の家に泊まった時、私の目の前にネズミやヘビが放り投げられて驚かされたものです。 祖父母とネコはまさに共生関係といった感じで、適当に放し飼いでたくましく生きていました。

ネコにも色々な性質のものがおり、どちらを幸せと感じるかはネコ次第の模様です。

イエネコの生態

felis-silvestris-catus

生息地

人間のペットとして世界中で飼われています。 イヌと並んで最も一般的なペットとして飼育されている動物です。

野良猫として生きているものも多いですが、野良犬と違って許容されているのは狂犬病のような人間にとって害となる病気を持っていないからです。野良猫も一応は野生の猫ってことになるんですかね…

一応単独で生活する動物で、自分の縄張りを持って生活します。 子育て中はメスを中心に家族で群れを形成しますが、成熟すれば子は群れから出ていきます。

よく野良猫の集団が群れているような状態になるのを見ますが、あれは縄張りが重複しているだけで群れている訳ではありません。 近くに豊富なエサがあるため、縄張り争いに発展しないのです。 豊富なエサとは自然の動物かもしれませんし、エサやりする人間かもしれません。

普段の生活

夜行性ですが、日中にも活動します。 1日の多くを寝て過ごしますが、これは無駄なカロリーを消費しないための行動です。

肉食性で野生のネコは昆虫・小動物・鳥・魚などを狩って食べます。 狩りは相手に忍び寄ったり待ち伏せたりして襲い掛かるスタイルで、草陰や木の上でじっと獲物を捕らえる機会を待って一気に飛びかかります。

ただ野良猫の中にも人間から貰ったエサで生活しているものも多く、特に都会のど真ん中にいるネコはどこまで自分で狩りをしているのか少し疑問が残ります。

繁殖と成長

年に数回の発情期を迎え、2か月の妊娠期間を経て2~6匹の子を産みます。 1年に2度3度の出産を迎えるものもいます。

子は1~3か月の授乳期間を経て半年~1年ほどで成熟します。 寿命は15~20年ほどです。

ちなみにネコは20年生きると尻尾の先が2つに分かれて妖怪「猫又」になるという伝説があります。 今は生育環境が良いため20年生きるネコもそれなりにおり、そんな長寿ネコを「猫又」と表現することがあります。

eyecatch

イエイヌ|最も人間と付き合いの長いパートナー

eyecatch

アカギツネ|北半球に広く生息するキツネ

ネコ目(食肉目)の記事

eyecatch

ゴマフアザラシ|灰地にゴマ模様を持つアザラシ

eyecatch

ラッコ|お気に入りの石をポッケにしまう

eyecatch

タヌキ|タヌキ寝入りはただの気絶

eyecatch

アカギツネ|北半球に広く生息するキツネ

eyecatch

ヒョウ|樹上のハンター

eyecatch

ミーアキャット|群れで起立する姿でお馴染み

ネコ目(食肉目)の記事一覧HOME