ジャコウネコのウンチから作る最高級コーヒー「コピ・ルアク」

ティーカップに入ったコーヒー

コーヒーは世界中で愛されている飲み物です。 目覚めの一杯に、ティータイムに、眠気覚ましにと、飲むと体に活力をもたらします。

数あるコーヒーの中には変わり種もあり、そのひとつに「コピ・ルアク」があります。 なんとこのコピ・ルアク、ジャコウネコにコーヒー豆を食わせたうんちから作ったコーヒーなのです。

ジャコウネコのウンチから作ったコーヒー「コピ・ルアク」

首を伸ばしたジャコウネコ

ジャコウネコの未消化物が材料

コピ・ルアクも基本的には他のコーヒーと同じように作ります。 特殊なのはコーヒー豆です。

インドネシアに生息するジャコウネコは、コーヒーの実をエサとして食べています。 とてもグルメで美味しく熟したコーヒー豆のみを食べます。

食べたコーヒーの実は完全には消化されず、腸内細菌による発酵作用が働いた上でうんちとして出てきます。 選別されたコーヒーの実が、更に美味しくなって排出されるのです。

つまりコピ・ルアクは、ジャコウネコうんちの中にある未消化のコーヒー豆から作ったコーヒーという訳です。 うんちといってもよく洗ってから使うので汚くはありませんよ。気分的にはアレですが。

コピ・ルアクは高級品!

このコピ・ルアク、大変高価なコーヒーとして有名です。 これは製法上、大量生産が難しいのが理由です。

ジャコウネコはそれほど沢山のコーヒーの実を食べる訳ではなく、一杯のコーヒーに三日分のウンチが必要になります。 そしてウンチをきちんと洗って出荷できる状態にしなければなりません。

ネット通販でも購入できますが、高級品にもなると5000円/100gを超えるものもあります。 一般的なコーヒー豆はグラム100~300円/100g程度なので、コピ・ルアクの価格は相場の数十倍にもなります。

ちなみにこのコピ・ルアクは「ジャコウネコのうんちを集めた世界一高価なコーヒー」として、ノーベル賞のジョーク版であるイグノーベル賞を授与されています。 名誉なことなのか不名誉なことなのかはよく分かりませんが…

コピ・ルアクの味は?

美味しそうなコーヒー

コピ・ルアクは独特の香りが高く、味もスッキリしていて飲みやすいと評判です。 しかし値段相応の美味しさがあるのかは愛好家の中でも意見が分かれており、良いのか悪いのかよくわからないコーヒーとしても有名です。

「ウンチコーヒー」というイメージもあり、無料でも飲みたくないという人もいますしね。 最初にこれを作った人は一体何を考えていたんでしょうか。

色々な動物のうんちから作ったコーヒーがある

ぐでパンダ

コピ・ルアクの類似品なのか元からあったのかは知りませんが、ジャコウネコ以外にも色々な動物のうんちから作ったコーヒーが存在します。 どれも高級品ですが、高級品とは一体何なのか考えさせられますね。

私は1日1ℓ以上のコーヒーを飲むコーヒーフリークですが、そんな私から見てもこれらを特に飲みたいと思う要素はないですね。 何考えてこんなコーヒーを作ろうと思ったのでしょうか。

まあ機会があれば話のタネに一度飲んでみるのもいいと思います。 特に最高級品は衝撃的な味がすると専らの評判なので、何がどう衝撃なのかを確かめたいという気持ちはなくもないです。

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