「サラダ味」のサラダはサラダ油のことを指す

お菓子には様々な味があり、同じ種類のお菓子でも多様な味付けで舌を楽しませてくれます。 「塩味」「コンソメ味」「バター醤油味」「サラダ味」…ん?サラダ味?

代表的なお菓子の味に「サラダ味」というものがあります。 しかしよくよく考えるとサラダ味って一体何なんでしょうね。 食べても別段野菜の味がする訳ではないですし、ドレッシングの味という訳でもないです。

実はこのサラダ味、サラダとは何の関係もありません。 サラダ味とはサラダ油を絡めて塩味を付けたもののことを指すのです。

サラダ味の「サラダ」はサラダ油のことを指す

お菓子から得られる栄養のほとんどはカロリーで、健康のことを考えるとはっきり言って食べない方がいいです。 そんな気持ちを知ってか知らずか、お菓子の中に「サラダ味」というものがあります。

サラダは野菜たっぷり、カロリー低め、栄養満点の健康食品の代名詞のような存在です。 健康に悪いお菓子も、サラダ味なら何だ体に良さそうな雰囲気ですよね。 「カロリーが低めで健康に良いように作られているのでは?」のような勝手なイメージもあります。

しかし実際の所はサラダ味とサラダは無関係です。 カロリーが低い訳でも、栄養がある訳でも、サラダの味付けをしている訳でもありません。

それでは一体サラダ味の「サラダ」が何なのかというと「サラダ油」のサラダなのです。 別にサラダ油の味と言う訳でもなく、サラダ油を絡めて塩味を付けたものをサラダ味と呼んでいます。

じゃがりこ、プリッツ、サラダせんべいなど何でもいいからサラダ味のお菓子の味を思い出して見てください。 ただの塩味だったはずです。

本当の意味でサラダの味に仕上げているものは「野菜味」「ベジタブル味」など別の名称で販売しています。 うまい棒やサッポロポテトなどが代表的ですね。

なぜサラダ味と命名したか

サラダ油を使ったお菓子を「サラダ味」として販売を始めたのは、おそらく亀田製菓が最初です。 1960年代にサラダ油を絡めて塩をかけた煎餅を開発した際、単純に「塩味」として売り出すよりも洋風な「サラダ味」として売りに出した方がお洒落だと判断してこのようなネーミングになったそうです。

当時はサラダ油が高価だったこともあって、高級でお洒落なお菓子というイメージで人気を博します。 それからお菓子業界全体が亀田製菓に倣ってサラダ油を絡めて塩味を付けたものを「サラダ味」として売るようになったのです。

ちなみにサラダ(SALAD)は塩(SALT)とよく似た綴りをしています。 これは野菜に塩をかけていたことに由来ているからだそうです。

ということはサラダ味が塩味なのも、一周回って正しいのでしょうか…?

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