国内の出版物全てが所蔵されている「国会図書館」
サイトを運営していると時々出版のお誘いがかかります。 その時によく聞く誘い文句が「もし出版したら国会図書館に所蔵されますよ」です。
この文句がよく使われるのは効果的だからなんでしょうけど、本を出版したら国会図書館に所蔵されるのは当たり前なんですよね。 エロ本だろうがフリーペーパーだろうがアングラ雑誌だろうが所蔵される場所なんですから。
国会図書館って何が置いてあるの?
国会図書館と聞くと政治や経済などの専門書が山と積まれているような響きがあります。 こんな名前では子どもが寄り付かなそうですね。
しかし国会図書館はそんな場所ではありません。 もちろん真面目な本も山のように積まれていますが、他にも漫画だろうがラノベだろうがエロ本だろうが何でも山のように納本されています。
その本が非売品だろうが無料のフリーペーパーだろうが電子書籍だろうが納本されます。 例外的に公にできない機密文書、チラシやカレンダーなどの簡易出版物などは納本されませんが、基本的になんでもかんでも納品されます。
国内の出版物は国立国会図書館法により、全て国会図書館に納本しなければならないのです。 もし納めなければ、過料として小売価格の5倍の金額を取られることになっています。(ただし納本されていない本もあり、またそれらに対して過料を請求したことはないようです。)
納められる本は毎週1万本、それを無期限で保存することになっており、どんどん蔵書が膨れ上がっています。 当初は東京に建てられた国会図書館は本を収めきれずに増築され、更に関西館と国際子ども図書館の別館を建てながら今日も蔵書を増やしています。
国会図書館で何ができるの?
まず国会図書館と関西館には18歳未満が読めない本が置いてあるので未成年は立ち入ることができません。 児童書を扱っている分館である国際子ども図書館ならだれでもOKです。
その中では自由に蔵書の閲覧・コピーができます。また一部の本はインターネット上にも上げられておりそちらを見ることもできます。 しかし残念ながら貸出はできず、また裁判で違法となった出版物は閲覧できません。
だからあまりアレな本を求めて国会図書館に行くのは止めましょうね。