賞味期限と消費期限の違い
買い物をすると食材には賞味期限だの消費期限だの書いています。 賞味期限はおいしく食べられる期間だから多少過ぎても問題ないとか、消費期限は過ぎたらヤバいなどと聞きく機会はあると思います。
この二つの違いは何なのか見てみましょう。
賞味期限と消費期限
賞味期限は比較的長期間保存できる食品の「味」を保証する期限
賞味期限は未開封状態で適切に保存した時に「このぐらいなら品質を保ちおいしく食べられる」期限として設定されているものです。 常温~冷蔵状態で比較的長期間の保存ができる、缶詰、袋菓子、ソーセージなどの商品に付けられます。
賞味期限を過ぎても食べられないとは限らないのですが、賞味期限しか書いていない場合は食べるのに勇気が必要ですね。
消費期限は保存が効かない食品の「安全」を保証する期限
賞味期限は未開封状態で適切に保存した時に「このぐらいなら品質を保ち安全に食べられる」期限として設定されているものです。 あまり長期間の保存ができない5日程度で食べてしまわなければならないお弁当、生菓子、豆腐などの商品に付けられています。
賞味期限が「味」を保証する期限なのに対して消費期限は「安全」を保証する期限なので、これを過ぎた食品は危険であると言えます。
期限は季節によって変わる?
夏と冬では同じ食品でも痛む速度が違います。 例えば寒く乾燥した冬には食品は長持ちし、暑くジメジメした梅雨には早々にダメになることが多いです。
消費期限は季節や気候を加味して決められることが多く、冬には消費期限が5日ある商品が梅雨には3日になったりもします。 対して賞味期限は季節をまたぐ長期間保存できる場合が多いので、あまり季節感は考慮されないようです。
ペットボトル飲料水の賞味期限は蒸発して内容量が変わるまでの期間
ペットボトルの水には賞味期限が表示されています。 賞味期限が1週間前ぐらいなら平気で飲んでしまえても、1か月以上前のものとなると飲むのに勇気が要りますよね。
しかしペットボトル飲料水は、賞味期限を数年過ぎていてもおいしく飲むことができます。 実はペットボトル飲料水の賞味期限は飲めなくなるまでの期間ではなく、蒸発して内容量が変わるまでの期間なのです。
ただしこれは製造段階で殺菌処理が施され、かつ適切に保存されていたものに限ります。気密性の低い容器(紙パックなど)、直射日光の当たる場所に保管されていた、開封した形跡がある、自分で水を入れたなどの場合はその限りではないので注意しましょう。
期限切れの商品は食べて安全か?
期限切れの食品があった場合「まだいけるか?いややっぱり厳しいか?」と葛藤があると思います。 どの程度なら食べられるかなんて誰も保証してくれません。
期限は適切に保存した場合に付けられる期間で、あくまで目安でしかありません。 1週間ぐらい過ぎても食べれる可能性がある一方、流通や買い物から自宅まで運ぶ段階で痛み、期限内でも危ない可能性もあります。 梅雨時や真夏は簡単に傷んだり、冬は冷蔵庫の中も屋外も同じような環境で傷みにくかったりとはっきりしたことは言えません。
賞味期限切れについては「期限を過ぎても食べられないとは限らない」と書いていましたが、これは必ず食べられるという保証ではありません。 もっと言えば期限内の食品でも絶対に安全という訳でもありません。結局は食品次第・自分次第なのです。
怪しい食材が食べられるかはまず色を見ましょう。例えば肉なら緑がかっていれば危ないと分かりますね。 次に臭いです。酸っぱい・腐った臭いがしていれば危ないでしょう。そして味です。普段と明らかに違う味であれば吐き出した方がいいでしょう。
その昔、賞味期限が1週間切れた挽肉で料理した事がありました。 うっすら色が緑がかっており、ヤバいと思いつつも「火を通せばなんとかなるか」と思いつつハンバーグにしましたが、なんとカキフライの味がしました。 こんな状態なら危険です!(まあその時は勿体ないからと全部食べて、その後も特に問題ありませんでしたが)
火を通して細菌は殺せても作り出された毒素は残りますし、中には火を通しても中々死なない菌もいます。 あまり「火を通せば何とかなる説」を妄信しない方がいいでしょう。
最後に頼れるのは己の五感と体の抵抗力です。 人によって食べられる限界の状態は変わってくるので、一概にどうとは言えません。 皆で同じもの食べて全員寝込んだのに、一人だけピンピンしてることもありますよね。
基本的に期限が過ぎた食品は、子ども・老人・体調不良・体の弱い人は避けましょう。 そうでない人は自己判断と自己責任で決めましょう。