ビクーニャ|野生のアルパカで毛は超高級品
名称(学名) | ビクーニャ (vicugna vicugna) |
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身体 | 体長:130~180cm / 体重:45~65kg |
生息地 | 南アメリカ大陸の高地の草原や岩場 |
食性 | 草食 |
ビクーニャの特徴
ビクーニャは南アメリカの高地に生息するラクダ科の動物です。 人間に家畜化されたのがアルパカ、野生のまま進化したのがビクーニャと考えられています。 アルパカが簡単に人に懐く一方でビクーニャはあまり懐きません。
ビクーニャはアルパカとよく似た外見をしていますが、見比べるとアルパカの方がモジャモジャしておりビクーニャはスマートな印象を受けます。 これは人がアルパカから多く毛を取れるように品種改良した結果であり、野生種のビクーニャはアルパカに比べて毛量が少ないです。
視覚と聴覚に優れ、時速45kmもの俊足で岩場を駆けることができます。 身体能力はアルパカより若干上で、これは天敵であるピューマから逃げるためのものです。 ちなみにアルパカも時速40kmぐらいで走ることができます。
アルパカと言えば毛織物が盛んで、その毛は高級品として名高いです。 対してビクーニャはというとアルパカに輪をかけて高級品であり、その毛で仕立てた衣服は何十万何百万円もの値が付くほどです。 ビクーニャは家畜として品種改良されていないため得られる毛量は年間500gと少なく、毛の品質の高さに加えて希少価値まであります。 それ故に超高級品として取り扱われているのです。
ビクーニャの毛は極細で柔らかく「神の糸」と呼ばれており、マフラー、セーター、コートなどの材料として使われることが多いです。 ビクーニャの生息地は寒い時は氷点下まで気温が下がる厳しい環境であり、防寒性に優れた毛を持っているのです。
ビクーニャの生態
生息地
南アフリカ大陸の標高3000~5000mの高地の草原や岩場に生息しています。 数頭~十数等の家族単位の群れで生活しています。
普段の生活
昼行性で日中に草原で採食し、夜は岩場で休息します。 草食でイネ科の草を食べます。
繁殖と成長
胎生で4月に繁殖期を迎え、11か月の妊娠期間を経て1子を出産します。 子は1年半ほどで独立し、オスは若いオス同士で群れを作り、メスは別の群れに所属します。
子は2年で成熟し、寿命は15~20年ほどです。