カバ| 実は獰猛で危険な猛獣

hippopotamus-amphibius
名称(学名)カバ (Hippopotamus amphibius)
身体体長:3~4m / 肩高1.2~1.7m / 体重:1~2.5t
生息地アフリカ赤道付近の淡水域
食性草食で草原の草などを食べる

カバの特徴

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カバは水中で過ごす時間の長い動物であり、そんな特徴を多く備えています。 顔の上の方に目・鼻・耳が付いていて水中に潜んでも顔の上だけ出して周囲を見張ることができます。 鼻は自在に閉じる事ができ潜水が得意。5分以上水に潜ったまま行動することもあります。

足にはみずかきが付いていて、エサを食べる時以外は水中で生活します。 天敵といえば陸上に上がった時のライオンぐらいで、水中では無敵の存在です。

陸上ではゾウの次に大きい大型動物で、実はイルカやクジラと同じ鯨偶蹄目に属しています。 5000万年前の祖先は同じで、海で進化したのがクジラ、陸で進化したのがカバです。 陸とはいっても水中にいることが多いですがね。

実は非常に獰猛

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カバは草食で一見のんきに見えるけれど、実は非常に獰猛な動物です。 大口を開けている姿をよく見ますが、あれはあくびではなく威嚇なのです。

口を大きく150°開くことができ、長い牙のような門歯と犬歯が生えています。 多くの草食動物はこんな鋭い牙を持っていませんが、草食動物であるカバがこんな歯をしているのは縄張り争いや肉食獣との戦いの時に相手を切り裂くためです。 うかつにカバの縄張りを侵せば、ライオンだって危険です。

実はアフリカで人間を最も多く殺してる猛獣はカバであり、とにかく危ないから近付くべきではありません。 足は短く陸上動物としては遅い方ですが、それでも時速40kmで走るから人がいくら頑張って走っても逃げきれません。

表面に流れる赤い汁は血ではない

カバは体の表面に赤い汗のようなものが流れています。 これを「血の汗」だとか「殺した獲物の返り血」だとか言うことがありますが違います。

これは皮膚を守るための分泌物で、日光浴の際に保湿と日焼け止めとして分泌されます。 殺菌作用もあるため、戦って傷ついた身体を細菌から守る効果もあります。

カバの生態

生息地

アフリカ赤道付近の淡水域に生息しています。

10~20頭の群れで行動して、縄張りを主張するためうんちを出すときに尻尾でまき散らします。 縄張りに侵入すると襲い掛かってくるので近づいてはなりません。

普段の生活

夜行性で日中は水中や水辺で過ごしています。 夜になると食事のために陸に上がり、ゾロゾロ移動して草を食べます。

繁殖と成長

乾季に活動をして雨季に出産するものが多いです。 基本的に1産1子です。

交尾や出産も水中で行い、子は4~5歳で成熟します。寿命は30~40年ほどです。

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