オグロヌー|エサを求めて1000km以上の大移動

connochaetes-taurinus
名称(学名)オグロヌー (Connochaetes taurinus)
身体体長:180~240cm / 体重:150~270kg
生息地アフリカ中南部のサバンナなど
食性草食で草原の草を食べる

オグロヌーの特徴

connochaetes-taurinus

ヌー属にはオグロヌーとオジロヌ―の2種類がいます。 尻尾の色で見分けることができ、オグロヌーは黒い尻尾を持ちます。 生物としてはウシとカモシカの間ぐらいの存在で、別名ウシカモシカとも呼ばれます。

ヌーと言えばアフリカを大移動することで有名です。 4~6月頃になるとセレンゲティからマサイマラへ移動、10~12月頃にはマサイマラからセレンゲティに戻ります。 エサを求めながらの移動で、その行程は1000kmを超える大移動となります。

大移動は決まってどこまで行くという訳ではありません。 目的は水や草がある餌場で、豊富に草が生えていれば大して移動しないこともあります。 乾季でエサが少なくなってくると、エサの豊富な雨季の地方を目指すのです。

ヌーは優れた嗅覚を持っており、雨の臭いを嗅ぎ分けて草が豊富な場所を見つけることができます。 移動にはヌーの嗅覚を当てにしたガゼルやシマウマなどの草食動物、更にそれを狙うライオンやハイエナなどもくっ付いてきて文字通りの大移動となります。

途中「ヌーの川渡り」で有名なマラ川があり、ヌーはワニが生息する川を決死の覚悟で渡ります。

オグロヌーの生態

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生息地

アフリカ南部から南東部の草原や森林に生息しています。 1頭~数頭のオスと複数のメスで群れを形成して生活しています。

普段の生活

早朝と夕暮れに活発に活動し、日中と夜間は休息しています。 草食で草や果実などを食べます。

繁殖と成長

繁殖期は6月ごろで、出産期を雨季に合わせるように繁殖活動を行います。 8か月の妊娠期間を経て、2月~3月頃になると1子を出産します。 出産時期になるとヌーの群れはオスとメスでグループに分かれ、メスたちだけで数十万頭もの出産を行います。 これは一斉に出産することで肉食獣から狙われる確率を下げる狙いがあります。

4月ごろにオスとメスが合流し、5月にはエサを求めて大移動を始めます。 ヌーの子は母親に連れられながら生きていく術を学ぶのです。

オスは生後1年ほどで群れを追い出され、若いオス同士で群れを作ります。 1年半~2年で成熟し、寿命は18年ほどです。

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