二ホンカモシカ|がっしりした太い足
名称(学名) | 二ホンカモシカ (Capricornis crispus) |
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身体 | 体長:100~110cm / 尾長:6cm / 体重:35~45kg |
生息地 | 日本の険しい山岳地帯 |
食性 | 草食で木の葉や果実などを食べる |
二ホンカモシカの特徴
カモシカはシカに似ていることから「カモシカ」と名付けられたと言われています。 しかしその所属は偶蹄目 (ウシ目)、つまりウシの仲間です。
「カモ」はカモのように美味しいからだとか。 カモのように美味しいシカのような姿のウシの仲間という訳です。
カモシカのような足は勘違いが由来?
女性の足が綺麗なことを表現すに「カモシカのような足」という言葉があります。 しかしカモシカは険しい山岳地帯で生活しており、がっしりした足を持っています。
カモシカのような足は漢字「羚羊」をレイヨウと呼んで勘違いしたことが由来と言われています。 「羚羊」はカモシカともレイヨウとも読むことができるのです。
レイヨウはガゼルやインパラなどの総称で、細くすらっとした足を持っています。 こちらは女性の褒め言葉としてうってつけですね。
羚羊のような足と言われたとき、それがカモシカなのかレイヨウなのかで全然意味が変わってきますね。 「カモシカのような足」と言われたら「カモシカの足見たことあるの?」とでも言っておきましょう。
普段の生活でカモシカと遭遇する機会はまずないので、この勘違いが誰にも訂正されないまま広まってしまったのかもしれませんね。
二ホンカモシカの生態
生息地
日本カモシカは東日本・四国・九州の山岳地帯に生息しています。
主に森林で単独の縄張りを持って生活しますが、異性とは縄張りが重なって遭遇しても追い出すようなことはしません。 縄張りには目の下の腺から出る臭いを付けてマーキングします。
普段の生活
昼行性で縄張りを周遊して草・葉・芽・果実などを食べます。 休息や睡眠は昼夜を問わず、一定のリズムで行います。
脳のシワが少なく、頭があまりよくないようです。視力も悪いみたいですね。 動いているものがあるとじっと見てしまう習性があり、その隙をついて人や敵につかまったりしています。
蹄は先が2つに分かれていて、岩場の上でもしなって地面を掴むことができます。 他の動物に追われた際には崖の方に逃げることが多いです。
繁殖と成長
10~11月頃に繁殖期を迎え、半年ほどの妊娠期間を経て5月頃に1頭の子を産みます。 子は1年ほど母に育てられ、3~4年で成熟します。寿命は15年ほどです。