「内縁」「愛人」「仮面夫婦」複雑な関係にある男女の呼称
男女の関係で代表的なのは「恋人」と「夫婦」です。 しかし世の中にはそれだけでは言い表すことができない、色々と複雑が関係が数多くあります。
そんな複雑な男女関係をまとめてみました。 学生の頃は小説の設定だと思っていましたが、大人になって改めて周りを見てみると石を投げれば当たる程度にこんな関係が溢れています。 世の中怖いですね。
男女の複雑な関係
内縁の夫/内縁の妻(事実婚)
内縁の夫/妻とは、婚姻届けを出していないため法律上の夫婦ではないものの、互いに夫婦として生活する意志を持ち実態としても夫婦のような共同生活を営んでいる状態です。 一緒に住んでいるだけの同棲や結婚する気のない愛人関係とは区別されています。
夫婦になる意志を持っているのに籍を入れないのには様々な事情があるようで、以下はその一例です。
- 結婚すると仕事で不利になる(特に女性側)
- 家族に結婚を反対されている
- 前配偶者が離婚してくれない
- 前配偶者との子どもへの配慮
- 相続や福祉など経済的な都合
- 関係が悪くなった時に簡単に解消したいため
- 結婚には時期尚早と考えている
内縁関係は夫婦ではありませんが、法律的に夫婦に準じる関係であると考えられています。 だから浮気や不当な関係破棄をすれば慰謝料を請求できますし、関係を解消する場合は財産分与も認められます。
ヒモ/愛人
ヒモ/愛人は働かず家事もせずに相手の収入に頼って生活する人を指します。 類義語にジゴロ、男妾、つばめ、スケコマシ/妾などがあります。 男側の類義語が嫌に多いですね。
婚姻関係にない主夫や主婦と同じような関係にも見えますが、共同生活者としての適正な役割分担をしていないことが決定的な違いと言えます。 主夫や主婦は働きに出ない代わりに家事の大部分を担当しますが、ヒモや愛人は手伝うことはあっても分担はしていません。
中には少なくないお金をお小遣い名目で貰っているプロ愛人もいます。 お小遣いは月数十万円、毎月のように海外旅行に連れていって貰える、別れる際にはお小遣いより一桁多い手切れ金まで貰えると一流企業並みの待遇のようです。
とても羨ましい生活に見えますが、愛人業は婚期を逃す、好きでもない相手を立てる苦労が絶えない、いつ切られるかいつまで続けられるか分からないリスクもあります。 それを鑑みると適正な報酬と言えるのかもしれません。知りませんけど。
寡夫(男やもめ)/寡婦(やもめ)
寡夫/寡婦は配偶者と離婚あるいは死別したまま独身でいる人の事をいいます。 女性側は未亡人とも言いますね。
寡夫は不精な生活を送るのに対して寡婦は身綺麗な生活を送ることが多く、それを表した「男やもめに蛆が湧き、女やもめに花が咲く」なんてことわざもあります。 実際そう見えることが多い気がしますね。
情夫/情婦
情夫/情婦は、結婚せずに肉体関係を持っている相手のことを言います。 愛人のように金のやり取りは発生せず、体だけの関係を強調する場合に使うことが多いです。
恋人や配偶者などのパートナーがいない者同士でも成立する関係で、その場合は周囲から非難されることもあまりないでしょうか。 逆にパートナーがいる状態で情夫/情婦を作ると当然ながら浮気になり、その場合は相手を間男/間女とも呼びます。
妊娠を機に結婚することもあるようですが、いざ結婚するとそれまであった情が消え失せることも多いようです。 情夫・情婦から情が消えると夫婦になるとは言い得て妙ですね。
現地夫/現地妻
現地夫/現地妻は、結婚しているにもかかわらず仕事先や旅先などの出先で他の男女と夫婦のような役割を持つことを言います。 遠隔地での浮気相手とも言えますが、婚姻していることを隠して関係を構築することもあります。
現地妻を作る人は出先の数だけ関係を持つことも珍しくなく、浮気が発覚して情報を精査すると芋づる式に浮気相手が出てくることも…
一夜夫/一夜妻
一夜夫/一夜妻は一夜限りの肉体関係にあった人を指す言葉です。 またその道のプロの方をそう呼ぶ場合もあります。
情熱的で魅力的な関係に見えるかもしれませんが、性意識が低い人は性病を持っている可能性が高い、実は美人局で後ろに怖い人がいることもあるなどリスクも高いです。 一夜明けて痛い目に逢った話を聞くことも珍しくありません。
夫婦の複雑な関係
後夫/後妻
後夫/後妻は、配偶者と離婚あるいは死別した後に迎えた配偶者の事を言います。 前配偶者との間に子がいた場合、義理の親のことを継父(ままちち)/継母(ままはは)と言います。
ひと昔前は病気で死別することが珍しくなかったため、後夫や後妻は珍しくない存在でした。 現在は離婚して再婚するケースが多くなりましたが、そういった人を後夫/後妻と呼ぶことはあまりないような気もしますね。
仮面夫婦
仮面夫婦は婚姻関係にある夫婦が冷めた夫婦を営んでいることを表した言葉です。 仮面を被ったように夫婦生活を営んでいるように見えることに由来します。
喧嘩したり争ったりすることは意外に少ないですが、コミュニケーションやスキンシップもまたほぼありません。 他人の前では仲睦まじい家族の演技をすることもありますが、他人の目がない家の中では常にギスギスしています。
そんな関係で離婚しない理由は子どもへの配慮や経済的な事情である場合が主です。 子の成人や夫の定年を期に離婚することが多い関係ですね。
別居(家庭内別居)
別居とは夫婦関係にあるけれど夫婦仲がよくないので、互いに顔を合わせることのないよう別の場所に住んでいる関係を指します。 完全に別々の家に住んでいれば別居、同じ家でなるべく顔を合わせないように住んでいれば家庭内別居と言います。
離婚の前段階と考える人もいますが少し違います。 互いの距離を開けるのは不仲を解消する効果的な手段であり、そのための別居でもあるからです。 別居により関係が改善して元の鞘に収まることもある一方で、そのまま離婚に発展することも珍しくありません…
以上、男女の複雑な関係いろいろでした。 あまり変な関係にならないように気を付けたいですが、みんなそう思いながらなぜか爛れた関係になっていきます。 あなたも歳を重ねる度に周囲の男女関係が複雑になっていく話を聞く機会が増えることでしょう。