海上自衛隊の金曜日の献立はカレー

カレーライス

子どもから大人まで皆が大好きなカレーライスですが、海上自衛隊の金曜日のごはんは必ずカレーです。 自衛隊員はカレーが大好きだからという訳ではなく、ちゃんとした理由があります。

海では色々なものが代わり映えせず、日付や曜日の感覚を維持するのが難しいです。 なので金曜日にカレーを出して「今日は金曜日か」と意識させているのです。

海上自衛隊の金曜の献立はカレー

空母と潜水艦

海上自衛隊は仕事柄ずっと海にいることがあります。 何か月もずっと船に乗って海の上だったり、ずっと潜水艦に乗って海の中だったりです。

しかも交代制で休日が決まっていないから、土日が休みという訳でもありません。 艦艇部隊は3時間勤務-6時間休憩の9時間サイクルや、6時間勤務、6時間休憩、6時間睡眠の18時間サイクルをひたすら繰り返します。

こんな状態では日付感覚を保つのは難しく、日の光が届かない潜水艦では昼夜感覚すら鈍ります。 ちなみに昼夜が分からない夜の潜水艦では、赤いライトを照らして夜を知らせています。

そこで日付感覚を養う一助として使われているのがカレーライスです。 必ず金曜日をカレーにすることで乗組員は「ああ、今日は金曜日か」と知ることができる訳ですね。

海上自衛隊のカレーは、船が揺れてもこぼれないようにトロみが付けられています。 また艦艇ごとにレシピが違って、各艦のコックが腕によりをかけて作っています。

レシピも公開されているので、ぜひ作ってみてください!

自衛隊でなくとも金曜日の献立はカレーな理由

カレー鍋を持つ主婦

自衛隊とは関係ない家においても、よく金曜になるとカレーが出てきます。 そうなりがちになる理由をお話しします。

まず料理というのは凄く大変な作業です。 一般的な家庭の食事を作るには簡単なものでも1時間は必要ですし、手間をかければその何倍もの時間がかかります。

仮に1食1時間で作ったとしても、単純計算で一家の料理人は毎日3時間を料理に取られるのです。 準備や後片付けまで考えるともう半日仕事ですね。

しかし料理は余れば次に持ち越すことができます。 まるっとおかずを持ち越せば煩わしい調理は不要でレンジで温めるだけで完成します。 おかずを多めに作って持ち越すことで手間を省くのは、家庭料理の基本と言えるでしょう。

カレーは持ち越し料理の代表格です。 一度カレーが出てくれば次の日もカレーになりますし、下手すれば3日続けてカレーなんてこともありますよね。 こうなると食べる方は「またカレーかよ」となりますが、作る方はとても楽で助かります。

つまり金曜日にカレーになるのは休日ぐらい料理を作らずにゆっくりしたいと考えてのことである可能性が高いです。 我が家も金曜日はカレー、シチュー、肉じゃがなどを大量に作って持ち越す習慣がありますが、このような事情があります。

また1994年にSB食品のCMで「金曜はカレーの日!」というキャッチコピーがありました。 海上自衛隊やCMに影響されて、何となく金曜にカレーを作る文化が醸成されている可能性もあるかもしれませんね。

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