陸海空の最速動物「チーター」「バショウカジキ」「ハヤブサ」
動物にはやたらと早く移動できる動物がいます。 陸海空のそれぞれの最速は「チーター」「バショウカジキ」「ハヤブサ」です。
こいつらがどれぐらい早いのか、順に見てみましょう。
陸の最速動物チーター
チーターは有名な陸上最速の狩人です。 その最高速度は100km/hを超え、しかも走り出してからわずか3秒で最高速度に達します。
しかし持久力はそれほどなく、全力で走れるのは15秒500m程度です。 またその速度ゆえか細かい動きが苦手で、方向転換の際には大きく外側に振られてしまいます。
草食動物はそんなチーターの習性を知っているのか、襲われた際には細かい切り返しを多用して振り切ろうとします。 草食動物は持久力に優れるため、チーターが全速を出せる十秒ちょっとの間に勝負を決められなかった場合は逃げられてしまいます。 陸上最速のチーターと言えど、どんな獲物でも余裕で狩れるという訳ではないのです。
しかし狩りの成功率は単独で狩猟を行う動物としては破格の40~50%を誇ります。 ライオンなんて群れで狩りをしても成功率は30%程度なので、この辺りは流石最速動物といったところでしょう。
なお人類が走って出せる最高速度は37km/hぐらいです。 草食動物よりも遅くスタミナも低いので、チーターに追いかけられたらどう足掻いてもで捕まってしまいますね。
水の最速動物バショウカジキ
バショウカジキはインド洋の熱帯~亜熱帯の海域に生息している、巨大な背びれを持つカジキです。 高速で泳ぐカジキの中でも最速といわれており、その最高速度は100km/hを超える正に海の最速です。
この速度で獲物の魚やイカに追いすがってパクりと食べてしまいます。 大きな背びれは船のマストのように使うことができ、旋回する時はこれを広げて方向転換します。
なお人類が泳いで出せる最高速度は8.6km/hぐらいです。 バショウカジキとは10倍以上離れていて、勝負とかそういう次元じゃないですね。
ちなみに温暖な夏から秋ごろにかけて日本近海にも周遊しており、釣りの対象として人気が高い魚です。
空の最速動物ハヤブサ
ハヤブサはガッシリした体を持つ鳥で、様々な亜種が世界中に生息しています。 その最高速度は落下時限定ではありますが390km/hを記録しています。
ちなみに人間が自由落下して出せる終端速度は大体200km/hぐらいです。 ハヤブサは落ちる人間の倍ぐらいの速度で落ちていける降下速度を誇っている訳ですね。
なぜそんなに速く落ちる必要があるのかと言えば、ハヤブサの主食が小さめの鳥だからです。 上空から獲物を探し、見つけると凄まじい速度で急降下して空中で獲物を捕らえてしまうのです。 他にもネズミなんかも食べますが、その時はまあ普通に掻っ攫います。
ハヤブサは意外にも都会でよく見かける鳥です。 元々は断崖絶壁に住んでいるのですが、高層ビル群がちょうどそんな感じになっているからですね。 高層ビルの屋上や鉄塔なんかに巣作りすることもあります。
都会の小さな鳥は人間の近くに住むことで天敵から身を守っています。 しかし高所に住むハヤブサは人から攻撃されることが少なく、ハトやスズメを恰好の獲物にしている訳です。
ちなみに水平飛行速度が最速の鳥はツバメであり、その最高速度は160km/hほどです。 人類は…空を飛べないので比べようがないですね。