アイシャドーの元々の用途は虫よけ
アイシャドーは女性が目の回りをメイクする化粧品です。 目元は顔の印象を決める重要な箇所であり、そこにアイシャドーを塗ることで顔全体の印象を変えることができます。
その起源は古く、古代エジプトにおいて既に使用されていたそうです。 ただしその頃の用途は化粧ではなく、虫避けとして使っていました。
アイシャドーの歴史
アイシャドーの起源は古代エジプト時代にまでさかのぼります。 エジプトの人々はハエなどの有害な昆虫による眼病に悩まされていました。
そこでエジプトでは忌虫効果のあるマラカイト(孔雀石)をすり潰し、目元に塗って虫が寄ってこないようにしていました。 他にも魔除けのためだとか日焼け予防として塗られたとも言われていますが、何にしてもこれがアイシャドーの起源だそうです。
アイシャドーを最初に使ったのはクレオパトラ(BC51~BC30年)という説もあります。 クレオパトラと言えば舞台や映画などでも目元にアイシャドーが塗られていることが多く、そんなイメージが強いですよね。
マラカイトは顔料(絵具)として古代から使われています。 古代エジプト人は虫がマラカイトの顔料を嫌うのを知って、アイシャドーとして使ったのでしょうか。
アイシャドーはエジプト周辺では伝統的に塗られていましたが、これが広く世界に普及したのは20世紀になってからです。 日本にアイシャドーが入ってきたのも明治になってからで、広く使われだしたのは昭和になってからのようですね。
近代においてのアイシャドーには虫よけや魔除けと言った意味はなくただの化粧品です。 人は印象の多くを目周りのイメージから捉え、アイシャドーはそんな目周りを自由に演出できるものとして広く支持されています。
マラカイトの効能
マラカイトは銅鉱石が酸化してできたもので、綺麗な緑青色をしています。 柔らかいので宝石ではないのですが、その外見の美しさから装飾品や飾り石などに広く利用されています。
マラカイトには害虫や病気から身を守る効果があると言われています。 宝石には非科学的な効果を謳うものも多いのですが、マラカイトは銅が酸化したものであり銅イオンには殺菌・殺虫効果があります。 虫を遠ざければ虫が媒介する病気も抑えられるので、実際にそんな効果がある石と言えますね。
そんなマラカイトの石言葉は「危険な愛情」です。 クレオパトラの伝説に由来しているようにも思えますね。