南海トラフ巨大地震は100~200年間隔で起きている
ニュースを見ているとしばしば南海トラフ巨大地震の話をやっています。 30年以内に起きる可能性が高いとか、来た時どうするかなんて話を小耳に挟む機会もあると思います。
なぜそんな事が分かるのかと言えば、南海トラフ巨大地震は記録に残っている最古の684年以降に100~200年ぐらいの間隔で定期的に起きているからです。被害を受けそうな地域にお住まいなら意識しておいた方が良いでしょう。
地震の起きる仕組み
地球の表面はプレートと呼ばれる厚さ100kmほどの硬い岩盤に覆われています。 プレートは大雑把に分けて地球上に14~15枚あり、それぞれが年に数cm~数十cmほどの速度でゆっくりと動いています。
プレートはそれぞれが別々の方向に動いているので、プレート同士は互いにぶつかります。 プレートは大陸よりもずっと巨大で、年に数センチしか動かないといっても長い年月が経つとそれなりに移動します。 そんなもの同士がぶつかると大きな力がかかり、それは巨大な歪みとなります。
プレート同士がぶつかると、プレートの一方が他方に潜り込んでいきます。 そして歪みは少しずつ大きくなり、やがて限界になるとプレートが「ズレ」て歪みが解消されます。 この時に起きるのが地震で、ズレ動いた結果を断層と言います。
プレートの移動方向や速度は長い年月で見れば変化することもありますが、数百~数千年ぐらいで見ればそれほど変わりません。 そしてプレートが同じように動くのならば地震も同じように起こる可能性があり、巨大地震ほどその傾向が強くなる訳です。
南海トラフ巨大地震に見る地震の間隔
地震の中には大体定期的に起きているものがあります。 よく言われるのが南海トラフ巨大地震で約100~200年ぐらいの間隔で起きており、定期的に起きる地震であると考えられています。 記録に残っている南海トラフで起きたM8以上の巨大地震を並べるとこんな感じです。
年 | 前回との間隔 | 地震名 |
---|---|---|
684 | – | 白鳳地震 |
887 | 203 | 仁和地震 |
1096 | 209 | 永長地震 |
1361 | 265 | 正平(康安)地震 |
1498 | 137 | 明応地震 |
1707 | 209 | 宝永地震 |
1854 | 147 | 安政地震 |
1944/1946 | 90 | 昭和地震 |
今までの南海トラフ巨大地震のデータから見るに、地震間隔は最短で90年、最長で265年、平均すると180年です。
この記事を書いている2018年の時点で前回の昭和地震から72年が経っており、もし次回地震までの間隔が100年だった場合は約30年後に起きる計算になります。 だからニュースで色々と注意喚起されたり特番が組まれたりしているのです。
2018年現在、地震調査研究推進本部の予測によると、南海トラフ巨大地震が30年以内に起きる可能性は70~80%とされています。 もし被災が予測される地域にお住まいであれば、地震や津波の危険性を認識して常日頃から備えておきましょうね。
地震の起きる可能性を知る
日本は四枚のプレートがぶつかり合っている近くに位置しており世界有数の地震大国です。 2017年には2025回の地震が発生し、うち震度5以上のものが8回ありました。 南海トラフの影響がない場所だっていつ大地震が来るか分かりません。
そうなると自分の住んでいる場所は大丈夫なのか気になりますよね。 地震の正確な予測は現在の技術では難しいそうですが、それでもある程度信頼できるデータは出ています。 下記リンクは一例ですが、今いる場所がどの程度地震が起こりそうなのか、この機会に見ておくと良いでしょう。
また「地震保険」の掛け金から判断するのも手かもしれません。 地震保険とはその名の通り地震によって受けた損害を補填してくれる保険ですが、実はこれ地域によって掛け金が変わります。 考えると当たり前のことですが、地震があまり起きないと予測されている地域は安く、地震が起きそうな地域は高く設定されています。
要は地震保険の掛け金が高く設定されている地域ほど地震が起きる可能性も高いという訳です。 保険取り扱い各社において毎年算定されているので、お住まいの都道府県や地域がどのような評価をされているか、定期的に確認すると良いかもしれません。