ピクニックとハイキングと遠足の違い
暖かく天気が良い日をピクニック日和、ハイキング日和、遠足日和などと表現します。 そんな日には少し野山を散策したくなるからでしょうね。
ところでピクニックとハイキングと遠足の違いはご存知でしょうか。 結構曖昧に使われる言葉ですが、実は明確な違いがあるのです。
ピクニックは野外での食事が目的
「picnic」は「野外での食事」という意味で、主な目的は食事です。
ピクニックはヨーロッパ貴族の遊びが起源とされています。 貴族仲間、召使い、猟犬など大勢で狩りに出かけて、そのまま外で食事をするのが貴族の嗜みでした。
その貴族文化がやがて大衆にも広がると、その過程で屋外へ出かけて軽食を食べる形に変化していきました。 貴族は給仕人が食器やテーブルまで用意して本格的な料理をしていましたが、一般人にはそんなことは無理ですからね。
そうしてピクニックは野外で食事を楽しむイベントとして定着したのです。 なお日本では出かけた先での食事のみを指しますが、海外では庭でのバーベキューもピクニックと言います。
ハイキングは野外を歩くのが目的
「hiking」は「運動・楽しみのために郊外・野山を歩く」という意味で、主な目的は歩くことです。 ハイク(hike)は歩くという意味で、ハイキングする人をハイカーと言います。
ハイキングは20世紀ごろに運動や健康維持のための活動として始まったものです。 ハイキングの目的は野外を歩いて楽しむことよりも、運動不足の解消や健康維持の方が主なのかもしれませんね。
MEMO
通りすがりの自動車に乗せてもらおうとするヒッチハイカーもhikeが由来です。 hick(引っかける)とhikerでヒッチハイカーという訳です。
遠足は日帰り学校行事を通しての教育が目的
遠足は英語で「school excursion」と書き、文字通り学校行事の一環です。 家族や友人でのイベントを遠足は言いませんよね。
遠足の目的は「教育」であり、社会を見学したり集団行動を学んだりします。 また遠足は日帰り旅行であり、泊りがけのものは「修学旅行」として区別されます。
遠「足」とありますが、ハイキングのように絶対に歩く訳でもありません。 移動が全てバスや電車でも遠足です。
遠足の内容はハイキングだったり、ピクニックだったり、別の形式だったりと様々です。 内容がどうこうではなく、学ぶための日帰りイベントのことを「遠足」と言います。