「卵」と「玉子」の違い
タマゴは漢字で「卵」と「玉子」の2通りの書き方があるのはご存知だと思います。 この2つどちらもタマゴを指しているものですが、一体何が違うのでしょう? 2種類の書き方があるだけ?それとも何かの違いがあるのでしょうか?
その答えはタマゴに加えた工程の差です。 何もしない、もしくは単純な調理であれば「卵」、それなりに手をかけた料理の場合は「玉子」と書きます。
卵と玉子の例
まずは辞書で2つのワードを引いてみましょう。
卵/玉子:鳥・虫・魚などの雌から産み出される、殻や膜に包まれた球形のもの。孵化 (ふか) すると子になる。
おっと、卵も玉子も同じところに書かれていました。 つまり日本語的には明確に2つは区別されていない訳ですね。
それでは卵と玉子が慣習的にどのような使い分けをされているか見てみましょう。 適当に5件ずつ書き出します。
卵 | 玉子 |
---|---|
なま卵 ゆで卵 温泉卵 卵かけご飯 溶き卵 | 玉子丼 玉子焼き 玉子サンド 玉子スープ 玉子酒 |
見比べてみるとなんとなく分りますよね。 「卵」は産んだ形を保っていたり、ほとんど手を加えていない状態に使われているのに対して、玉子は調理した結果できたものに使われています。 例えば卵側は「茹でる」「かける」「混ぜる」などひと手間で作ることができるのに対し、玉子側は「混ぜて焼く」「混ぜて煮る」など2つ以上の工程が必要です。
ここは2つを単純な作業でできる「調理」とそれなりに手間のかかる「料理」という言葉で表現しましょう。 つまりはそのまま・もしくは調理したものが「卵」、料理したものが「玉子」という訳です。
玉子スープは卵スープの方が使われている…? ま、まあ調理と料理の違いもかなり曖昧ですし、何事にも例外はあるということで、ひとつ…