空に浮かんでいる雲は液体
空に浮かんでいる雲はのんびりプカプカしています。 とてもまったりしている様を見て「雲になりたい」なんて人もいますね。
しかし空にあるから勘違いしがちなんですが、あの雲って実は液体なんですよ。
雲の正体は水滴
ぷかぷか浮いてお空を漂う雲。 雲は一体何でできているか考えてみましょう。
雲は普段は空に浮いていますが、集まると色が濃くなりやがては雨になって降ってきます。 だから雲の正体は水が気体になったもの=水蒸気だと考える人がいます。 これはよくある勘違いなのですが、しかし雲が水蒸気だとしたら、細かすぎて目には見えず透明なはずなのです。
それでは雲は一体なんなのかと言えば液体の水です。 「水ならば重力で落ちてくるじゃないか」と思ったあなた、正解です。 しかし落ちてはくるのですが、とても小さいためにとてもゆっくり落ちてきます。
実は雲は霧とほとんど同じものなのですが、霧は水滴なのに中々晴れませんよね。 少しずつ落ちているのですが、水滴が小さすぎて中々落ちず、気流などに吹き上げられながら漂っているのです。
雲の水滴の大きさは0.01mm程度しかなく、1秒間に3mm程度の速さで落ちてきます。 これぐらいの水滴だと気流の影響を大きく受けるため、上昇気流に吹き上げられながら上空に漂っています。 雲が濃くなると水滴同士がくっついて大きく重くなり、やがて重力と気流のつり合いがとれなくなって雨となって落ちてくるのです。
水滴からできている雲の色が白かったり黒かったりするのは光の反射が原因です。 薄い雲であれば光を反射して白く見えますが、これが濃い雲になると光を遮って黒く見えるのです。 だから真下から見ると黒色をしている雲でも、遠くから見ると白色に見えたりします。
湯気は気体?液体?
「やかんの湯気は液体か気体か」なんて問題が中学入試に出たりしますが、もうどちらか分かりますよね。 答えは見えているから液体です。
沸騰して気体になった水蒸気が空気に冷やされて液体に戻ったのが湯気です。 やかんと湯気の間に透明な空間が出来ていると思いますが、そこが気体(水蒸気)の状態です。 やかんから離れるにつれて冷やされて液体となり、湯気となって目に見えるようになるのです。
ちなみに寒い時に白い息になるのも同じ原理です。 吐いた水蒸気が冷やされて液体となるため、目に見える白い息となるのです。