子持ち昆布の「子」はニシンの卵カズノコ

kelp

昆布は代表的な海藻で、ご飯のお供としてよく食卓にあがります。 そんな昆布に「子持ち昆布」というものがあります。

子持ち昆布には卵が付いていますが、海藻である昆布が卵を産む訳がありません。 一体何の卵なのかと言えば、天然の子持ち昆布はニシンの卵、類似商品は色々な魚の卵です。

子持ち昆布とは

kazunoko

天然の子持ち昆布に付いている卵はニシンのものです。 つまり子持ち昆布の「子」とは、ニシンの卵であるカズノコのことを指しています。

ニシンはぶつかったものに産卵する習性があり、それを利用して子持ち昆布は作られます。 産卵期を迎えたニシンを昆布がある方向に追い込むと、ニシンは粘着性の高い卵を昆布に産み付けます。 それを回収して塩漬けにしたのが子持ち昆布です。

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昆布は古来から祝儀や出陣の際に縁起物、またカズノコも子孫繁栄の縁起物に用いられていました。 その2つが合わさった子持ち昆布は、とても縁起がいい食べ物なのです。

同じ名前の別商品に注意

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天然の子持ち昆布は高級食材として取り扱われる珍品で、値段設定も高めです。

しかしスーパーを探してみると子持ち昆布を名乗る安い商品が置いています。 造形からして天然物とは違うものですが、それでも高級品を300円で販売して採算が取れるのか疑問に思いますよね。

実は安く売られている子持ち昆布に用いられている卵は、大抵がシシャモやカペリンなどの卵を薬品で昆布に付着させたものです。 例えばふ○っ子の「こもち昆布」は、原材料にからふとししゃも卵が使われています。

昆布と卵があれば子持ち昆布という訳です。 数百円でカズノコ付きの高級昆布を買えないのは分かりますが紛らわしいですよね。

伝統食材である天然の子持ち昆布と、昆布と卵を適当に混ぜた子持ち昆布は同じ名前の別物です。 明らかに見た目が違うものが多いですが、中には紛らわしい外見をしたものもあります。間違えることのないようにしましょう。

縁起を担ぐ際には、是非天然の子持ち昆布をお食べください。

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