アメンボは陸でも生活している

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暑くなってきましたね。学校ではもうすぐプール開きでしょうか。 小学校のプールはアメンボ・タガメ・ミズカマキリなど、どっから来たんだこいつらってぐらい生命豊かでした。 周りにはそんなに自然がないんですが、なんでプールで生きていけたんですかね。

夏の水場でよく見かけるのがアメンボです。 アメンボは水の上をスイスイ泳いでるイメージがありますが、あいつ実は陸上でも動けるんですよ。

アメンボは陸上でも動ける

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アメンボって色々な所にいますよね。学校のプールはもちろん、池や川、雨の日にできた水たまりなんかにもいます。 水面をスイスイ泳ぐ姿が印象的で水の上でしか生きられないと思っている人もいますがよく考えてみてください。 それなら雨の日に出来た水たまりにいるのはおかしいでしょう。

水たまりにいれば水が干上がれば死んでしまいますし、そもそも他の水場と繋がっていない水たまりにいるのは不自然です。 ならば何故アメンボが水たまりにいるのかと言えば、当然ながら他所から移動してきたからです。

アメンボの多くは主に水上にいますが、普通に陸上を歩くことができますし種によっては空を飛ぶことも可能です。 そうやって水場を移動しているのです。

アメンボが水上にいるのはまずエサを食べるためです。 水の上にうっかり昆虫が落ちると大抵は溺れてしまい、アメンボにとってそんな間抜けな昆虫は絶好の獲物になる訳です。 その足で溺れた獲物の振動を感じ取ったら得意の水上移動で近づいて、ストローのような口を突き刺し体液を吸い取ります。

後は交尾の時ですね。 アメンボのオスが水上でメスを呼び寄せる振動を発して、それをメスがキャッチするとメスも振動を送り返し交尾に至ります。 お互いをよく感じ取れるのが水上という訳です。

水上にいることが多い昆虫ではありますが、陸に上がれば即死ぬ訳ではないのです。 そういえばアメンボは冬を越す昆虫なのですが、その際には泥の中や落ち葉の隙間など陸地で眠っています。

ちなみに一口にアメンボと言っても色々いて、その多くは淡水上で生活しています。 しかし中には例外もいて、ほとんど陸地で生活している種や、海の上にいるウミアメンボという種もいます。 ウミアメンボには外洋で生活している種もあるのですが、そんな場所で生活できるのは一千万種以上いると言われている昆虫の中でもウミアメンボだけです。アメンボって凄いですね。

アメンボはなぜ水に浮く?

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アメンボは表面張力を利用して水に浮いています。 表面張力は濡れにくいものを強く押し上げる性質があり、アメンボは足先からびっしり生えている毛で接水面積を広げ、口から分泌する油分を塗ることで表面張力を上げて水に浮いているのです。

だから表面張力が少ない液体の上は泳げません。 水に洗剤を入れると沈むのは有名な話ですが、食塩水・酢・油などでも同様の理由で浮くことはできません。 水が汚い場合も表面張力が弱くなるので、アメンボが生きていくには綺麗な水が必要なのです。 ちなみに淡水であってもアメンボの足先を拭いて油分を取ってしまうと沈んでしまいます。

これを見て表面張力を試したくなった人は、アメンボで実験するのは少しアレですので1円玉で実験してみましょう。 1円玉も表面張力の力で水に浮き、そこに洗剤を入れると表面張力が低くなって沈んでしまいます。 もっとも1円玉は油分を出してコーティングしたりはしませんけどね。

話を戻しまして、アメンボが水上で活動するには常に足先に油分を塗っていなければなりません。 水上にいる事自体がエネルギーを使うことなので、ずっと水上にいるのは無理なのです。 もしアメンボを飼うときは、水槽に水を張るだけでなく、ちゃんと岩など陸上で休める場所を作ってあげましょう。

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