加熱用カキは雑菌だらけなので生食は危険!

砂の上のカキ

スーパーに肉を買いに行くと「カレー用」や「生姜焼き用」など特定の料理用として売られている光景をよく見ます。 でも別に生姜焼き用の肉をカレーに入れても問題ないですよね。

同じくスーパーで売られているカキは「生食用」と「加熱用」に分かれています。 これも結局どっちにつかっても問題は…いや問題あります!加熱用かきを生食してはいけません!

加熱用カキを生食すると危険

網焼きされるカキ

私は以前にカキが「生食用」と「加熱用」に分かれている理由を知らず、肉質や味が何に向いているかで分かれているぐらいの認識でした。 カキを料理する時にも深く考えず、その時の気分で食べたいものを作っていました。

そうして自由奔放に料理を作っていた結果、やがて加熱用カキを生食してしまう日が訪れます。 生まれて初めて1週間以上の酷い腹痛に苦しみ、不安な日々を送るハメになったのです。

割と日常的にカキを生食していたので、最初はなぜお腹を下したのか全く分かりませんでした。 3日経っても腹痛が収まる気配がないのでお医者さんに行き、診断された結果ようやくカキが原因だと分かったのです。

そこで色々教えてもらってようやく、生食用カキと加熱用カキは違うという認識を持てたのです。 両者の違いをざっくばらんに説明するとこんな感じです。

種類細菌やウイルス
生食用ふつう少ない
加熱用おいしい!多い!

つまり加熱用カキは、加熱しないと危ないカキなのです。 そんなカキを生食すれば、お腹を下して当たり前なのです。

生食用カキと加熱用カキができるまで

皿に盛られた生ガキ

カキは天然の浄化装置

カキは1日100リットル以上にも及ぶ海水を飲み、プランクトンなどの栄養を吸収し、残った海水を吐き出しています。 「カキは天然の浄化装置」なんて言われることもありますが、海の栄養や毒性をカキが食べた結果、海が浄化されている訳です。

だから水質が管理されていない場所でカキを養殖した場合、海の細菌やウイルスがカキに集約されてしまいます。 そんなカキを生で食べたら、そりゃあお腹を下してしまいますよね。

加熱して食べる分には殺菌消毒されるから問題ありませんが、生食するには毒性が少ないカキでなくてはいけません。 だからカキを生食用として販売するには、以下のいずれかの方法を行う必要があります。

生食用カキの作り方

まず一つ目の方法は、保健所が指定した毒性の少ない安全な海域でカキを養殖する方法です。 しかし安全な海域は栄養状態が悪いことが多いため、カキも栄養不足になって身が痩せて旨みが減る場合があります。

もう一つの方法は、出荷前にカキを無菌状態の海水にしばらく漬け、毒を吐き出させて毒性を無くす方法です。 しかしこの海水は栄養がないため、カキの身が痩せたり水っぽくなって味が落ちる可能性があります。

そうして厳しい貝毒検査をクリアしたカキが「生食用」として流通しています。 逆に検査基準をクリアできなかったカキや、こういった毒性を抑える工程を飛ばしたカキが「加熱用」として出回っています。

だから加熱用カキの生食は危険なのです。

加熱用カキの方が美味しい?

加熱用カキは栄養豊富な海で思うがままに食事して身を太らせたカキなので、加熱用カキを生食するのが一番おいしいとも言われています。

食中毒になっても良い覚悟があるならば、加熱用カキを生食してみるのもいいかもしれませんね。 私はあんな経験は二度したくないのでやりません。

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