シオマネキ|片手だけ大きなハサミを持つカニ
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名称(学名) | シオマネキ (Uca arcuata) |
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身体 | 体長:2~4cm |
生息地 | 熱帯~温帯の沿岸に生息 |
食性 | 雑食 |
シオマネキの特徴
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シオマネキは日本の砂浜などで見かける、ハサミの片方だけが妙に大きなカニです。 なおシオマネキはシオマネキ属に属するカニの総称であり、特定の種名ではありません。
大きなハサミを持つのはオスだけで、左右のどちらが大きいかは個体によります。 メスは両方ともハサミが小さいため、オスとメスの区別は簡単に付きます。 その反面、メスのシオマネキを見てもシオマネキと分かり難いですが…
シオマネキという名は、オスの求愛行動に由来します。 大きなハサミを上下に振ってメスにアピールする姿がまるで潮を招いているかのように見えたことから名づけられました。
ハサミが片方だけ異様に大きいのも求愛行動のためと考えられています。 シオマネキのエサはプランクトンやデトリタスであり、採食行動に大きなハサミは必要ありません。それでは外敵への備えなのかと言えば、天敵である鳥類に対しては役に立たず、襲われたら巣穴に逃げ帰ります。
なのでハサミの使い道と言えばメスへのアピールと、メスの取り合いや縄張り争いの際に行うオス同士のケンカ用です。役に立ってることは確かなんですが、何だかなあ…
砂浜に掘った巣穴を中心に活動していますが、満潮時には巣のある場所は水に飲み込まれてしまいます。なので水に覆われる前に砂でフタをして巣穴に水が入ってこないようにします。
なおカニはエラ呼吸なので、海水が入って来ても呼吸ができなくて死ぬなんてことはありません。陸上では甲羅の水分中にある酸素で活動しています。
シオマネキの生態
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生息地
種にもよりますが、東アジアの沿岸にある砂浜に広く生息しています。 砂浜に穴を掘って巣穴とし、そこを中止に活動します。
普段の生活
昼行性で日中に採食し、夜は巣穴に蓋をして休息します。 雑食でプランクトンやデトリタスなど小さなエサを食べます。
繁殖と成長
卵生で5~8月に繁殖期を迎え、この間に1~2回産卵します。 メスは産卵した卵をお腹に抱え、巣穴でじっとします。
卵が孵化するとカニの幼生が生まれ、プランクトンのように海中で活動しながら脱皮して成長します。そこから1か月半ほどで稚ガニとなります。
子は2~3年で成熟し、寿命は5年ほどです。