アメリカザリガニ|日本でも最もポピュラーなアメリカ産ザリガニ

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名称(学名)アメリカザリガニ (Procambarus clarkii)
身体体長:10~18cm
生息地アメリカ、ヨーロッパ、日本などの川、湖、田んぼなど
食性雑食で藻、水草、小動物など何でも食べる

アメリカザリガニの特徴

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アメリカザリガニは日本で最も身近なザリガニです。 名前の通り原産地はアメリカで、戦後にアメリカから輸入されたものが広まったものです。

アメリカザリガニの来日は食用目的で輸入されたウシガエルと深い関係があります。 当初ウシガエルは日本に連れてこられた際にあまり環境に馴染めずエサをあまり食べませんでした。 このままでは大々的な繁殖が期待できないと、現地でウシガエルのエサとして食べられているアメリカザリガニも輸入することとなりました。

しかしその頃にはウシガエルもすっかり日本に順応し、特にアメリカザリガニが必要ではなくなってしまっていました。 ついでに言うと人間の食料事情も解決して、ウシガエルも必要ではなくなってしまいました。その後ウシガエルとアメリカザリガニは各地の養殖場から抜け出して日本中に生息地を広げ、今では両種は揃って日本の侵略的外来種ワースト100に名を連ねることとなったのです。

赤い体が印象的ですが、実は体色はエサに含まれるカロチンによるものです。 普通に食べているようなエサなら体色が赤くなりますが、カロチンが含まれないエサで飼うと青いザリガニを作ることができます。 「サバで育てると青いザリガニになる」って話は割と有名ではないでしょうか。

ちなみにザリガニはエラ呼吸であり、水中で呼吸をします。 陸上で見かけることもありますが、エラの辺りが水で濡れているうちは陸上でも呼吸が可能だからです。 この機能を活かして、水中の酸素が少なくなると水面に顔を出して新鮮な酸素を取り入れたりしています。 しかし前述の通り水の少ない陸上で生きていくことはできません。

二ホンザリガニに比べると倍ぐらいある大きな体を持って生命力も強いです。 二ホンザリガニは人間の環境破壊により生息域を狭め絶滅危惧II類に指定されていますが、アメリカザリガニはそれなりにしぶとく生きています。

アメリカザリガニの生態

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生息地

原産地はアメリカ大陸北部で、池や田園などの水深が浅い水の流れが緩やかな泥底に生息しています。 輸出されたものが世界に散らばり、日本や北欧などでもその姿を見ることができます。

普段の生活

早朝や夕暮れに活発になり、日中や夜は普段は泥や水草の中で休息します。 雑食で藻、水草、小動物など割となんでも食べます。

繁殖と成長

卵生で7~8月に繁殖期を迎え、メスのお腹に数百個の卵を産みます。 卵は2~3週間ほどで孵化し、更に2週間ほどは母親のお腹で育ちます。

その後一人立ちして2年ほどで成熟し、寿命は5年程度です。

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