タラバガニ|実はカニではなくヤドカリの仲間
名称(学名) | タラバガニ (Paralithodes camtschaticus) |
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身体 | 体長:体は25cm、足を広げると1mにも及ぶ |
生息地 | オホーツク海、ベーリング海、北極海などの浅い場所の海底 |
食性 | 肉食でゴカイや貝などを食べる |
タラバガニの特徴
タラバガニは元々はタラの養殖場=鱈場=タラバにいるカニだからタラバガニと呼ばれていました。 しかし調べてみたら実はヤドカリの仲間だった訳ですが、まあカニっぽいからカニでいいやとそのままの名前で決定となりました。 (ちなみにヤシガニもヤドカリの仲間です)
カニはエビ目カニ下目なのに対してヤドカリはエビ目ヤドカリ下目であり、タラバガニもヤドカリ下目に分類されています。 一番分かりやすいのが足の数で、カニは10本足なのに対してヤドカリは8本しか足がありません。 またカニと言えば横歩きですが、タラバガニはカニではないので前後移動も可能です。
タラバガニも普通にカニとして流通しており、他のカニとそん色ない値段というかむしろ高級カニの代名詞になっています。 しかし足が8本しかないので、まるごと一匹買うときは正規のカニより足が少ないのを考慮しましょう。
天敵は人の他に頑丈な殻を砕ける顎を持つ魚やタコなどが挙げられます。 しかし天敵のいない環境では割と強い生物なようで、食料資源として北欧の海に持ち込まれたタラバガニが大繁殖して生態系を壊しているのが問題になったりしています。
タラバガニの生態
生息地
オホーツク海、ベーリング海、北極海などの寒い海の水深30m~300mほどの浅い海底に生息しています。
普段の生活
浅い海の底で暮らしています。 肉食でヤスデ、ヒトデ、ウニ、貝などを食べます。
繁殖と成長
4~5月に繁殖期を迎え、交尾するとメスは数万~1数万個もの卵をお腹に産み付けて卵を守ります。 卵は1年ほどで孵化し、メスは体長2mmほどの「ゾエア」と呼ばれるカニの幼生を放出します。
子は始めプランクトンのような生活を送りますが、1年経っても甲長は1cmにも満ちません。 それでも脱皮しながら少しずつ大きくなり、10年ほどで成熟します。寿命は20~30年ほどです。