カモノハシ|哺乳類と爬虫類と鳥類が合体した珍獣

ornithorhynchus-anatinus
名称(学名)カモノハシ (Ornithorhynchus anatinus)
身体体長:40 ~ 55cm / 尾長:10 ~ 15cm / 体重:1 ~ 3kg
生息地オーストラリアの森林地帯の水辺
食性肉食で昆虫、貝、ミミズ、魚などを食べる

カモノハシの特徴

Ornithorhynchus anatinus

カモノハシはカモのような幅広のクチバシを持つことから「カモのハシ」転じて「カモノハシ」と名付けられました。 ただしそのクチバシは鳥類のように固くはなく、ゴムのような感触をしています。

鳥類と爬虫類と哺乳類の要素を併せ持っていますが一応哺乳類で、原始的な哺乳類の特性を持つ生きた化石です。 かなり特殊な動物なのであまりコイツを基準にして他の動物を測ることはできません。

繁殖形態は卵を産む卵生ですが、卵から孵った子には母乳を与えて育てます。 ただし通常哺乳類が持っている乳首はないため、皮膚にある乳腺から母乳を分泌します。

強力な毒針を持つ

カモノハシは愛くるしい見た目をしていますが、強力な毒針を持っているので注意が必要です。 オスの後ろ足に蹴爪に毒管が繋がっており、その毒性は小動物なら殺せるほどで人間でも危険です。

この毒針は繁殖期のオスが縄張りやメスを巡っての争う際に使われ、相手を殺すことすらあります。 そしてそれ以外の明確な用途があるかはよく分かっていません。

もちろん捕食者から身を守るためにも使われますが、それならオスのみが毒針を持つのは不可解です。 オスがメスや卵を守る訳でもないので、なぜオスのみが強力な毒針を持つのかは謎に包まれています。

カモノハシの生態

Ornithorhynchus anatinus

生息地

オーストラリアの森林地帯の水辺に単独で生活しています。 水辺に穴を掘って巣を作り、巣穴から直接水中に行けるようになっています。

普段の生活

早朝と夕暮れに活発になり、水中にエサを取りに出かけます。

くちばし状の口はレーダーの役割があり、水中の獲物が出す生体電流を捕捉します。 土竜のような防水性の滑らかな毛を持ち、平べったい尾をフィンのように使って泳ぎます。 潜水も得意で10分以上潜り続けることができます。

ちなみに陸上の行動はやや苦手で這うように歩きます。

繁殖と成長

哺乳類なのに卵生で、繁殖期になると巣に1~3個の卵を産みます。 ニワトリのように卵を産む穴は排泄する穴と同じです。

卵はメスが抱卵して10日ほどで孵化し、その後子どもは授乳して育ちます。 4ヶ月ほどで親から独立し、2年で成熟します。寿命は15年ほどです。

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