テングザル|天狗のように鼻が大きいサル
名称(学名) | 名称 (Nasalis larvatus) |
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身体 | 体長:70cm / 尾長:65cm / 体重:20kg ※メスは一回り小さい |
生息地 | ボルネオ島の森林 |
食性 | 草食で果実や葉を食べる |
テングザルの特徴
テングザルの最大の特徴はその鼻です。まるで天狗のように鼻が大きく長いですね。 成熟したオスの鼻だけ大きくなるのですが、なぜそうなるのか、何の役に立っているのかは分かっていません。
生息域はマングローブ林や湿地帯などであるため、近くに水場が多く泳ぐこともできます。 手には水かきも付いており、木から川に飛び込むこともあります。
サルとしては珍しく木の葉を主食にしています。 葉はどこでも採取できるものですが、繊維質な上に毒もあるため他のサルは見向きもしないものです。 これを消化するために長い腸と大きなお腹を持っています。
テングザルは他のサルと争わない平和主義者であることも有名です。 ナワバリが重なったら相手に譲ってしまいます。
テングザルは地上棲の特徴を備えながら樹上棲だったり、手には水かきが付いていたり、他のサルが食べないよう木の葉を主食にしたりと特殊なサルです。生存競争で負けたとか平和主義だからとか諸説ありますが、そのおかげでどこでも生きていけるようになりました。 これはテングザルなりの進化なのかもしれません。
テングザルの生態
生息地
ボルネオ島の水辺の森林地帯に群れで生活しています。 群れの関係はゆるやかで、群れ同士を移動するものもよくいます。
群れには10~80頭ほどのテングザルがおり、数頭のオスを中心にメスと子供たちで構成されます。
普段の生活
昼行性で、朝夕に特に活発に活動します。主食は木の葉で、時々果実も食べます。
夜になると木に登って休息します。
繁殖と成長
決まった繁殖期はなく、妊娠すると半年ほどの妊娠期間を経て1子を産みます。 子は7か月ほど授乳して育ち、オスは3年、メスは年で成熟します。
寿命は10~20年ほどです。