じゃんけん必勝法-人間心理の隙を突こう
決め事をする際の勝負方法として、ジャンケンは何かとよく行われます。 小学校のクラス委員決めからPTA・会社の係決めまで、世界中でじゃんけんにて決め事がされています。
ちなみにじゃんけんは英語では「ロック・ペーパー・シザーズ」、中国語では「ジェンタオ・シートウ・プー」、韓国語では「カウィ・バウィ・ポ」と言います。
掛け声は違いますがルールは同じで、他にもヨーロッパ、アフリカ、中東、アジアなど世界中で行われています。 世界で最も認知されているゲームと言えるかもしれません。
さて、あなたはじゃんけんが得意でしょうか。 勝つか負けるかの1/2の勝負でしかないと思っているかもしれませんが、それにしてはやたらとじゃんけんが強い人いますよね。
そいつはじゃんけんの基本戦略を心得ている可能性が高いです。 じゃんけんの必勝法…とまではいいませんが、基本戦略をお話しします。
人間心理を利用しよう
じゃんけんで完全にランダムに手を出し合う場合、完全に運勝負になってしまい勝率は1/2に収束します。 しかし人間は完全にランダムに手を出せる訳ではありません。
つまり人間心理を利用するのがじゃんけんの基本戦略です。 相手の真理の隙を突いてじゃんけんに勝ちましょう。
無意識戦法を仕掛ける
相手の心理に漬け込むに際してまず大事なことが、単純な反応が出るようコントロールする事です。 相手に考える隙を与えず「不意をついてじゃんけん勝負に持ち込む」「スピード感のある勝負を行う」などで無意識に手を選択させる勝負になるよう心がけましょう。
手を熟考させてしまうと、心理は知性に追いやられ、手が読み難くなります。 そうさせないためにもスピード感のある勝負を心がけましょう。
この「相手に考える時間を与えずに無意識の単純な反応を引き出す」戦法を、便宜上「無意識戦法」と呼ぶことにします。
最初はパーを出す
一般的に初手で出てくるのは「グー」が多いです。 握り拳状で手に力を込めやすく、とっさの場合に無意識に出る手の形がグーです。 「最初はグー」「グーチョキパー」などの刷り込みも関係しているかもしれません。
逆にあまり出てこないのは「チョキ」です。 チョキは手の形が複雑な上に不自然で、じゃんけんとポーズをする時ぐらいにしか作らない形です。 特に自然と手に力が入ってしまう無意識戦法下では出しにくい形です。
初手は「グー」が多く「チョキ」が少ないとなれば、自ずと出す手は決まりますね。 最初は「パー」を出しましょう。
あいこは今の手に勝てる手を出す
次にあいこになった時に出すべき手を考えましょう。
人間は無意識下において「勝つ」よりも「負けたくない」という考えの方が強く、とりわけ「今までのやり方を変えて失敗したくない」という考えが強いです。 これはじゃんけんにおいても同様です。
あなたもやたらと同じ手であいこが続く場面を見たことがあると思います。 これはそんな心理が両者に現れた結果です。
仮に「パー」であいこになったとしましょう。 ここで最も意識にある手は「パー」で、次手は無意識のうちにパーに強く影響されます。
「パー」に負けたくないと考えた時、出せる手は「チョキ」か「パー」です。 そしてここでパーに負ける「グー」を出してくる人はあまりいません。
「グー」が出てこないとなればやる事は一つです。即「チョキ」を出しましょう。 つまりあいこになったら、今の手に勝てる手を出せばいいという事です。
無意識戦法が通じない相手の場合
無意識戦法が通じない相手も当然います。 しかしこの無意識戦法を意識した上で分析すれば、相手が何を考えて手を選択しているか理解できます。
ありがちなタイプは「無意識とは逆に張ってくる人」「ランダム性が高くて無意識戦法が通じない人」「無意識戦法を知っている人」です。
無意識戦法の逆に張ってくる人
アンチ無意識戦法型とも言える、あえて逆張りをしてくる曲者タイプです。 むしろじゃんけんが弱い部類ですが、無意識戦法では辛い相手となります。
でも相手がこのタイプと分かっていれば対処は簡単です。無意識戦法で出す手をひっくり返しましょう。 つまり初手は「グー」、あいこになったら「今の手と同じ手」を出しましょう。
ランダム性が高くて無意識戦法が通じない人
もし相手がランダムに近い選択で手を出してくる場合、何をやっても勝敗がほぼ5割に収束します。 だからランダムに手を出させないことが重要です。
前述した無意識が強く出る方法で揺さぶりをかけてみてください。 これでブレてくれれば無意識戦法で勝率が上がります。
相手が何事にも動じない鉄の心を持っていたら、完全に運勝負となります。 じゃんけんで勝ち越すのは難しいので、いっそ別の勝負方法を提案してみてはどうでしょう?
無意識戦法を知っている人
自分も相手も同じ無意識戦法を仕掛ける場合、ひたすらあいこが続きます。 つまり無意識戦法の裏をかいた方が勝ちます。
裏をかくお勧めは3手目です。 「パー」→「チョキ」と出してくる時点で、相手も無意識戦法を知っていると見るべきでしょう。 本来なら3手目は「グー」ですが、逆を張って「パー」を出しましょう。これであいこになったらもう適当に出しましょう。
多人数じゃんけんの戦略
多人数でのじゃんけんにおいても基本的な手の選択は変わりません。 誰か一人でも無意識戦法の想定通りに手を選択してくれれば負けにはならないので、1対1よりも有利に事を運べることでしょう。
可能であれば貴方がじゃんけんの音頭を取り、無意識の行動が顕著に出るようになるべく早い回転を心がけてください。 繰り返すごとに少しずつ早めていくのもいいでしょう。
また多人数じゃんけんの場合、無意識戦法の想定を外してくる人を見つけやすいです。 頻繁に自分に勝つ手を選択している人がいれば「逆張り」、時々ならば「ランダム」もしくは「通用しない人」です。
要注意人物をマークしておき、残ってしまった場合はそれを考慮した手の選択が必要になるでしょう。
対人メタ戦略
じゃんけんは知らない相手よりも身内や知り合いとすることの方が多いゲームです。 なので相手の傾向から対策を事前に用意しておくことが可能です。 これを「対人メタ」と言います。
相手がこれまで出してきた過去のデータを記憶しておいて、何を出せば良いのかを選択しましょう。 例えばグーばかり出してくる相手なら、パーを出せば良いという話です。
もっと言えば「いつ」「どこで」「何がかかっている時」「何手目に何を出した」など詳細をデータベース化しておくと精度を高められます。 特に負けられない勝負かどうかは、手の選択にも大きく作用してきます。
まとめ
これらじゃんけんの基本戦略を使いこなすことができれば、あなたは「やたらじゃんけんが強い人」としての地位を築けることでしょう。 まあ絶対勝てるとはいいませんが、7割ぐらいの勝率をキープできるんじゃないかと思います。
5割が7割になってもその差はたかが2割ですが、人生においてじゃんけん勝負は3桁以上にもなります。 そう考えるとたかが2割といってもバカにできない回数です。
その分あなたは余ったプリンを手に入れたり、面倒な雑務を避けたり、やりたくもない幹事を免れたりできます。 そう考えると「たかがじゃんけん必勝法、されどじゃんけん必勝法」なのです。