ワニは爬虫類だが子育てをする

crocodile

哺乳類や鳥類は多くが自分の子を育てる習性を持っています。 対して両生類・爬虫類・昆虫などはあまり子育てをせず、卵を産めばそれで終わりのものが多いです。

しかし中には例外的な存在もいます。よく言われるのがワニが子育てをすることです。 ワニと言えば水辺の殺し屋のようなイメージですが、そんなワニが子育てするなんて意外ですね。

卵を守る爬虫類がいる

Python snake

ワニは爬虫類であり、爬虫類は他にトカゲ、カメ、ヘビなどがいます。 爬虫類は卵生であり、卵を産んだらそれっきりのものが多いです。

例えばカメは砂浜に穴を掘って卵を産み、産卵が終わったら土を被せて立ち去りますよね。 爬虫類は変温動物なので体温で卵を温めることはできないため、卵と一緒にいる意味はあまりないのです。

しかし卵を守る種はいくつかいます。 ビルマニシキヘビ、キングコブラ、ワニなどは卵を産んでもその周辺から立ち去らず、卵を狙う捕食者をけん制します。 この行動は卵を守れるような強さを持つ種に限っては卵の側にいた方が種の繁栄に都合が良いためと考えられます。

逆に小柄なトカゲが卵の付近にいても、ヘビが来たら親ごと食べられて終わってしまいます。 むしろ大きな親がいると悪目立ちして、親と卵の双方の生存率が下がりかねません。 なのでそういった種は卵を隠して放っておいた方が良いのです。

さて、そんな卵を守る爬虫類たちも多くは卵が孵化すると子を残して立ち去ります。 子どもが殻を破って出てきたら「役目は果たした、後はお前たち自身で何とかしろ」という訳ですね。

しかしそんな爬虫類の中でも子が成長するまで守る動物がいます。 それがワニです。

子を守るワニがいる

crocodile child

アリゲーターやナイルワニなど、ワニの中には子を守る習性を持つものがいることが知られています。 子がある程度の大きさに成長するまで母親が近くで守るのです。

母親は泥と草で作った巣に数十個~百個近くの卵を産み、そこを中心に活動します。 孵化するまでの10週間ほどの間天敵から卵を守るのはもちろん、巣や卵のコンディションを整えたりもします。

卵の孵化が始まると殻を割るのを手伝います。 そして産まれた子ワニを口の中に入れて水場に運び、その後も見守りは続きます。 なお子ワニのエサは子ワニ自身が取るので、あくまで母ワニの役割は天敵から子を守るだけです。

それから1~2年ほど子ワニの見守りは続きます。 天敵が近づいてくると子ワニは母親に鳴いて知らせ、急行してきた母ワニが追い払います。 このおかげで子ワニの生存率は飛躍的に上がります。

しかし全ての子が大人に成長できる訳ではありません。 子ワニは肉食獣はもちろん、大型の鳥や魚にも食べられてしまう程度の存在です。 いかに母ワニが頑張っても数十匹の子ワニを同時に見守ることはできませんし、捕食者に不意を突かれてしまうことも多いです。

そうして子ワニが成体まで成長できるのは100匹に1匹程度と言われています。 厳しい生存率に見えますが、母親が見守っているからこそ1匹は成体にまで成長できるのです。

なぜワニだけが子育てをする?

逆説的ではありますが、子育てをしないワニは絶滅したと考えるのが自然ではないでしょうか。

母ワニが子ワニを守らなかった場合、子ワニの生存率は絶望的に低くなります。 仮に子ワニが大人になれる割合が1万匹に1匹になった場合、100倍産卵しないと子孫を残すことができません。

そんな中で甲斐甲斐しく子育てするワニだけが生き延びることができ、今日にまで残ったのではないでしょうか。

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