支払いに使える硬貨の枚数は一種につき20枚まで
子どもの頃、母親のお手伝いをすると「おやつでも買ってきなさい」と30円ほど貰えました。 これを貯金箱にため込んで、おもちゃを買いに行ったものです。
貯金箱の中身は大体10円玉なので、1000円の買い物なら硬貨が50枚以上はあったでしょう。 あの時はお店側の厚意でそれで支払うことができましたが、実は一度の支払いで使える硬貨の上限は決まっています。
支払いに使える硬貨の枚数は1種につき最大20枚で、それを超えた分は法貨として通用しないと定められています。 1円玉30枚出しても20円にしかならないのです。
1度の支払いに出せる硬貨は1種につき20枚まで
誰しも一度は「この買い物を全部硬貨で払えるんだろうか」とか、嫌いな店員に対して「全部1円で払ってやろうか」とか考えたことはあると思います。twitterで「レストランで全部1円で払おうとした男子学生がいた」なんて話も聞きましたね。実際やるとどうなるのでしょうか?
実は一度の支払いに使用できる貨幣の枚数は、法律で決まっています。
法貨としての通用限度
第7条 貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する。
つまり一度の支払いで一種の貨幣が20枚を超える枚数が出てきた場合、法貨として通用しないのです。 要は無いものとして扱われます。
仮に1000円の買い物で1円玉1000枚で支払おうとしても、その評価額は20枚分の20円にしかならないんですね。 もちろん20円で1000円の買い物はできないので、お金が足りないことになってしまいます。
これは一種の硬貨につき20枚までなので、一度の買い物で使える硬化の最大枚数は20枚*6種類の120枚になります。 合計は13,320円になりますね。120枚の硬貨はお店への嫌がらせに効果的でしょう。
ちなみに硬貨をきちんと処理している場合、その枚数は最高でも15枚(500円玉1枚、100円玉4枚、50円玉1枚、10円玉4枚、5円玉1枚、1円玉4枚)です。 あまり変なことをしてお店の人を困らせないようにしましょうね。
あるだけ入金を使えば手数料なしで両替が可能
貯金箱などに大量の硬貨を貯めた場合、お店で支払いができないのならば銀行などで両替を考えると思います。 しかし銀行や信用金庫の規定にもよりますが、両替もあまり多くの硬貨を依頼すると手数料がかかるようになっています。
それではうっかり1円玉預金をして膨大な枚数になってしまったらその1円玉はどうしたらいいのでしょうか? 1円には2円分のアルミが使われてるなんて言いますし、いっそ溶かしてアルミとして使った方が価値が高いのでしょうか?いや硬貨を傷つけるのは犯罪だから駄目ですね。
答えは入金してしまいましょう。 窓口まで行って口座に「あるだけ入金」をお願いすれば、あとは硬貨を全て渡せば向こうで勝手に勘定して全額を入金してくれます。 素直に両替をして手数料を取られるよりも、入金した方がお得なのです。 もっともこれをやると行員の休み時間に話のネタとして笑われること間違いなしですが。
あまり貨幣はため込まずに、ある程度貯まったら紙幣に両替した方がいいかもしれませんね。