23人いれば同じ誕生日がいる確率は50%「誕生日のパラドックス」

誕生パーティーする動物たちのイラスト

好きな人や有名人と誕生日が同じだと運命的なものを感じます。 特定の誰かと自分の誕生日が同じ確率は約0.3%なので、こんな小さな確率を引き当てるのは確かに運命的かもしれません。

それでは23人の中に誕生日が同じペアができる確率はどれぐらいかと言えば、直感的に10%もない気がしますが実は50%の確率で誕生日ペアがいます。 この直感に反する確率を「誕生日のパラドックス」と言います。

誕生日のパラドックス

同じ誕生日のペアが絶対できるのに必要な人数は366人ですが、そこまで集めなくても普通はペアができます。 300人も集めれば全員の誕生日が違う方が珍しいですからね。

それでは100人集めたらどのぐらいの確率で誕生日ペアが出来そうでしょうか? 30%ぐらいのような気がしたら大きな間違いで、100人いれば99.99996%の確率で誕生日ペアができます。

さらに23人集めただけで50%の確率で誕生日ペアができます。 23人グループを2つ作れば、期待値的に1つは誕生日ペアができる見込みになります。

誕生日ペアができる人数、直感よりも少ない気がしないでしょうか。 誕生日のパラドックスとは「23 人いれば同じ誕生日のペアが50%以上の確率で存在する」という事実が、直感よりも随分少なく感じるというものです。

これは自分基準で考えてしまうのが原因と言われています。 集団内に自分と誕生日が同じ人がいる確率と、集団内の誰かが誕生日ペアになる確率は全然違いますからね。

しかしそれが分かっていても23人集めれば50%というのは直感とかけ離れた印象を受け、それ故に矛盾している訳でもないのにパラドックスと名付けられています。

集団内に誕生日ペアがいる確率の求め方

集団内に誕生日ペアができる確率は、集団内に誕生日ペアができない確率を確率を全体から引いて求めます。 2人であれば誕生日ペアができない確率は364 / 365 = 0.997で、これを1から引いて100倍すれば誕生日ペアができる確率0.3%となります。

人数が増えても全員の誕生日が違う確率を計算すれば、同じ要領で誕生日ペアができる確率を求められます。

3人集団で誕生日が違う確率は「(364 / 365) * (363 / 365)」、4人集団なら「(364 / 365) * (363 / 365) * (362 / 365)」といった具合に「被らない日数 / 365」を追加でかけます。 これを1から引いて100をかければ同じ誕生日ペアがいる確率となります。

n人に誕生日ペアがいる確率の公式

1 - ( 365! / 365n(365 – n)!)

それではこの式を使って色々調べてみましょう。

人数と誕生日ペアができる確率

10人で誕生日ペアができる確率:11.7%

10人ぐらいの集まりで誕生日を言う機会があり、同じ誕生日ペアがいたなんて経験はないでしょうか。 物凄い偶然のように感じて場が盛り上がりますよね。

実は10人いれば11.7%で誕生日ペアが出来るので、不特定多数が集まる場に行く機会が多い人にとってはそう珍しいことでもないのです。

23人で誕生日ペアができる確率:50%

23人集団に誕生日ペアがいる確率は50%です。 サッカーが1チーム11人なので、2試合に1度ぐらいは選手に誕生日ペアができている計算になります。

誕生日のパラドックスの基準点だけあって、直感と確率がかけ離れているように感じるポイントです。 これぐらい人数が集まったら誕生日ペアを探すと面白いかもしれません。もし見つかれば直感的に驚く人も多いでしょう。

57人で誕生日ペアができる確率:99%

誕生日ペア確率が99%を超えるのに必要な人数はたったの57人です。 2クラスぐらいの人数がいればほぼ確実に誕生日ペアができる計算になります。

ちなみに80人で99.99%、100人で99.9999%を越えます。 100人なら誕生日ペアはほぼ100%できると言ってよいでしょう。できなかったら逆に凄いです。

以上、運命的な気がするけどそうでもない誕生日のパラドックスでした。 それを思えば運命を演出するには良いものかもしれませんね。

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