入院中や旅行先で幻覚・妄想・幻聴などの症状が表れる「せん妄」

「せん妄」という症状をご存知でしょうか。 実は世の中にありふれた症状で医療・介護従事者などの間では広く知られていますが、その一方で一般的な知名度は高くありません。

ただ人生の中で家族や友人がせん妄になる可能性は非常に高く、あなた自身も例外ではありません。 そんな時にせん妄の事を知っていると症状の理解と対処がしやすいので、軽く覚えておきましょう。

せん妄とは

せん妄とは急性意識障害の一種で、幻覚を見る・錯覚を起こす・不安を感じる・混乱する・攻撃的になるなどの症状が表れます。 「自分がなぜここにいるのか分からない」「何度も同じ質問を繰り返す」など認知症のように見えることもありますが、せん妄の症状は一過性で数時間~長くても数日で治まります。

せん妄でよく話題になるのが幻覚で「死んだおばあちゃんに会った」「犬が体の上に乗ってた」「(歩けないのに)電車に乗って出かけた」など、色々なせん妄の幻覚話を聞きます。 あり得ない幻覚であればせん妄による幻覚と分かりますが、実際にありそうな幻覚だと本人には事実と幻覚の区別は付きません。

祖母が病床にあった時に「近所の人がカボチャの煮物を持ってきてくれた、とても美味しかった」と話したことがあったのですが、確認してもそのような事実はありませんでした。 せん妄だろうと言う話になったのですが、このような実際にあってもおかしくない幻覚を否定するのって結構大変ですよね。

せん妄は意識レベルがおかしくなっていることが多く、せん妄中の事を鮮明に覚えていることもあれば、漠然とした・断片的な記憶しかなかったり、全く覚えていないこともあります。 回復後に「私そんな事言ってないよ」と否定されることもありますが、そんなものなんだぐらいに捉えておきましょう。

せん妄は年齢に関係なく起きる可能性がありますが、特に高齢者に多く見られます。 はっきりとしたメカニズムは分かっていませんが、発熱、脱水症状、ストレス、薬や麻酔などが引き金になって起きる場合が多いようです。 そのため特に手術後に起きることが多く「術後せん妄」として医療従事者に広く知られています。

術後せん妄

せん妄はストレスや薬品によって起きる症状であるため、特に手術後に起きることが多いです。 それなりに大きい病院であれば、院内にせん妄状態の患者がいない日はないようなレベルでありふれた症状です。

せん妄のケアは医者だけではなく看護師にとっても重要な仕事であるため、医療従事者には広く知られている症状です。 しかし社会的なせん妄の認知度は低く、身内がせん妄になって初めて知る人も少なくありません。

他愛もない幻覚ならば良いですが、中には医者に殺されそうになった・わいせつ被害に遭ったなどの幻覚を見ることもあります。 時に刑事事件や民事訴訟に発展することもあり、せん妄はそれほどリアリティのある幻覚を見る症状だということです。

もちろん事実の可能性もあるので一概にせん妄として片付ける訳にも行きませんが、よくよく聞いてみると辻褄が合わずにせん妄だったと分かることも多いです。 入院中にこのような話を聞いたら、まずはじっくり話しを聞いてみると良いでしょうね。

せん妄の人がいたら周囲がフォローを

せん妄は混乱して訳の分からない状態になるので、本人が対処できる問題ではありません。 しかし危険な状態であり、朦朧として歩き回った末に階段から転落して骨折するなんてことが珍しくありません。

またせん妄中は記憶が定着しないので、自分がなぜここにいるか理解できません。 知らない場所にいたら簡単に迷子になりますし、家に連れ帰ってもやがて飛び出して徘徊を始めるケースもあります。 こんな状態で外を歩いていれば命の危険も考えられます。

なのでせん妄状態の人がいたら周囲がフォローすることを心がけましょう。 せん妄の原因の多くはストレスなので、まずは落ち着かせることを第一に考えてください。 そしてなるべく安心できる人が付き添ってお医者さんに診察してもらい、その指示に従いましょう。

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