キタナキウサギ |ネズミのような見た目のウサギ

Ochotona hyperborea Pallas
名称(学名)キタナキウサギ(Ochotona hyperborea Pallas)
身体体長:10~20cm / 体重:150~250g
生息地ユーラシア大陸北東の高地
食性草食

キタナキウサギの特徴

Ochotona hyperborea Pallas

キタナキウサギは一見ネズミのように見えますがウサギの仲間です。 夏は赤褐色、冬は灰色の毛色をしており、丸い体に短い手足と丸く短い耳が特徴です。 あまりウサギのように見えませんが、これは狭い岩場に適応した体型です。

名前は鳴き声に由来しており「ピィッピィッ」と、まるで鳥のように甲高い声で鳴きます。 この鳴き声で縄張りの主張をしたり仲間とのコミュニケーションを取ったりしています。

実は生きた化石であり、氷河期時代から生息している原始的なウサギの一種です。 北海道にも亜種のエゾナキウサギが生息しており、氷河期時代に大陸と日本が陸続きだった頃に渡って来たと考えられています。

寒い地方の高地に生息しており、寒さにとても強いです。 冬眠せずに冬を越しますが、冬にはエサが取れないので頑張って貯め込まなければなりません。 そのため秋になると植物を集めて乾燥した場所に置き、長持ちするように干し草にする習性を持っています。 そしてナワバリのあちこちに貯め込んだ干し草を食べながら長い冬を越します。

キタナキウサギの生態

Ochotona hyperborea Pallas

生息地

ユーラシア大陸北東部の高地に生息しています。

岩場を中心に活動し、自然にできた岩の隙間を巣として利用して家族単位の群れで生活しています。

普段の生活

昼行性で主に日中に活動しますが、夜にも活動することが多いです。

冬眠はせず、本格的な冬が到来する前にエサを巣に運び貯食を行います。 寒さに強く多少雪が積もったぐらいなら活動を続け、本格的に降雪して一面が雪になると巣穴の中で過ごして春の到来をじっと待ちます。

草食で草、葉、枝、苔、キノコなど様々な植物を食べ、植物なら何でも食べると言われるほどです。 またウサギと同じく一度目のうんちを再食します。

繁殖と成長

胎生で春から夏にかけて繁殖活動を行い、30日の妊娠期間を経て一度の出産で2~5子を産みます。 子は2か月ほど両親に育てられた後に独立し、新たな住処を求めて旅立ちます。

中には親をナワバリから追い出して住まう個体もいるようです。 住居を見つけて定着できないと待つのは死なので、親と言えども競争相手でもあるのです。

1年で成熟し、寿命は5年ほどです。

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