アシダカグモ|ゴキブリハンター
名称(学名) | アシダカグモ (Heteropoda venatoria) |
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身体 | 体長:10~30cm |
生息地 | 温暖な気候の地域 |
食性 | 肉食で昆虫や小動物を食べる |
アシダカグモの特徴
アシダカグモはゴキブリハンターとして名高い徘徊性の大型クモです。 越冬もしますがあまり寒い地域では生きていけないため、日本では関東以南に生息しています。
主食はゴキブリで、ハエや小さいネズミなども食べます。 素早い動きで獲物に近づき、鋭い牙を突き立てて消化液を流し込み、ぐずぐずに溶けた獲物の中身をすすって食べるのです。 この消化液には強力な殺菌作用があり、汚い害虫を文字通り消毒します。
割と臆病な性格なので、人間に進んで近づいたり噛んだりすることはまずありません。 うっかり触ってしまった際に噛まれることもあるものの、数日ズキズキするぐらいです。
人畜無害で巣も張らず害虫・害獣を駆除した上に消毒までしてくれるので、かなり高いレベルの益虫です。 巣も張らないですし、綺麗好きで前述の消化液で自分の体を清潔に保ちます。 特にゴキブリハンターとして名高く、アシダカグモが一匹いるだけで家中のゴキブリをせん滅してくれます。
しかし見た目と巨体と素早い動きで不快害虫と見られることが多いです。 もし我慢できるのであれば駆除せずに放っておいてあげてください。家の中からエサ=害虫・害獣がいなくなれば自然に引っ越ししていきます。
こいつ夜行性だから夜中のトイレや風呂で遭遇したりするんですが、割と昆虫を許容できる私が見ても怖いんですよねぇ…
アシダカグモの生態
生息地
世界中の温暖な地域に生息しています。 元々は日本に生息していなかった外来種で、原産地はインドと考えられています。
普段の生活
夜行性で日中は物陰などでじっと休み、夜になると採食のために出て壁や床を這いまわります。
肉食でゴキブリやハエなどの昆虫やカエル、小さめのネズミなどを食べます。 ゴキブリやネズミを食べるのは同じ夜行性であることが大きく、獲物を見つけると素早い動きで捕らえます。
ゴキブリは一旦入り込まれると根絶するのがとても難しい害虫ですが、アシダカグモが入ってくると半年ほどで全滅すると言われています。エサがなくなると新天地を求めて旅立つので、これを室内で見かけたら何かエサになる害虫がいると思ってください。
繁殖と成長
卵生で6~8月に繁殖期を迎え、一度に数百個の卵を産卵します。 その後メスは卵を糸でくるんで口に咥えて運び、孵化するまで飲まず食わずで守ります。
卵が1週間ほどで孵化すると、子は風通しの良い場所で糸を出して、風船のようになって(バルーニング)風に揺られて旅立ちます。 1年ほどでオスは8回、メスは10回の脱皮をして成熟します。寿命は5~8年ほどです。