フタユビオオナマケモノ|滅多に動かないナマケモノ

choloepus-didactylus
名称(学名)フタユビナマケモノ (Choloepus didactylus)
身体体長:50~85cm / 尾長:1~3cm / 体重:4~8kg
生息地南アメリカ~中央アメリカの熱帯雨林の樹上
食性雑食で木の葉、芽、果物などを食べる

フタユビオオナマケモノの特徴

フタツユビナマケモノは前足が2本指、後ろ足が3本指のナマケモノです。 ナマケモノの中では北の方に住んでおり、生息地が雨季で洪水になるようなこともないため泳げません。 ミツユビナマケモノと比べて食性も豊かで、木の葉の他に木の実も食べます。

ナマケモノは1日中木の上でじっとして生活しています。 1日にすることと言えば数枚の葉を食べて寝るだけ。排便すら週に1度です。

丸く小さい頭には小さい脳が入っていて、あまり考え事に頭を使いません。 食事後は胃の中でバクテリアが葉を分解し、ナマケモノ自身ではあまり消化しません。 身体の大きさの割には筋肉が少なく、体温も30℃と低いため基礎代謝も低いです。 1日のうち18時間は寝て過ごし、とにかくカロリーを使わない身体の作りと生活です。

しかしこれらの体質は圧倒的に少ない食料での生活を実現しました。 必要な食料はコアラの1/70、パンダの1/1500しかありません。 この超省コスト体質によってナマケモノは生存競争を勝ち抜いてきたのです。

フタユビオオナマケモノの生態

生息地

南アメリカ~中央アメリカの熱帯雨林の樹上で、単独またはつがいで生活しています。 木の枝にぶら下がってほとんど動きません。

普段の生活

手足にカギヅメがついていて、前足に2本のカギヅメがあることから「フタユビ」の名前が付けられました。 これで木に逆さにぶら下がり1日を過ごします。 体は木や枯れ葉と同じ色で保護色の役割があり、じっと動かないことも相まって見つけるのが難しいです。

基本的に樹上にいるので例え見つかっても地上の動物は狙いにくいですが、ワシに見つかるとナマケモノではどうしようもありません。ナマケモノは付近に生息しているワシの主食になっています。

木が折れたりして地上や水中に落ちることもあります。 しかし意外に泳ぎはうまく、ナマケモノとは思えない俊敏な動きで樹上に逃げます。

繁殖と成長

妊娠期間が6か月~1年と幅がありますが、精子貯留と着床遅延によって産む時期を調整できるからです。 1回に1子を出産し、黒い毛に覆われた子が産まれます。

生後1月は母の毛に隠れ、そのうち母の背中に移動し、9か月ほどで自分で木にぶら下がります。 そうなると母は今までいた木を子に譲って立ち去ります。 子は3~5年で成熟し、寿命は20年ほどです。

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