イエイヌ|最も人間と付き合いの長いパートナー
名称(学名) | イエイヌ (Canis lupus familiaris) |
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身体 | 体長:20cm~2m / 体重:3~60kg |
生息地 | 人の生活圏に合わせて全世界に広く生息 |
食性 | 雑食で肉・魚・果実・野菜などを食べる |
イエイヌの特徴
イエイヌは人に飼われている犬で、シベリアンハスキーも柴犬もチワワもイエイヌです。 イエイヌは1万~4万年ほど前にタイリクオオカミを家畜にしたのが起源で、人類の最も古いパートナーとされています。
種としてはタイリクオオカミに近く、一部の大型犬はタイリクオオカミとの交配が可能であることも確認されています。 オオカミとイヌの交配種をウルフドッグ(狼犬)と言い、繁殖能力も持っています。 (※他種をかけ合わせた交配種は繁殖能力を持たない一代限りの存在なこともありますが、狼犬はそうではないということです)
同じ種とは思えないような奴が沢山いますが、ペットショップにいる犬は全部イエイヌです。 2mを超えるような大型犬、20cm程度しかない小型犬、足音すら立てずに静かに行動するもの、うるさく吠えまわるもの、凛としているもの、甘えん坊など、個体差はありますが品種による傾向がみられます。
家畜化されてから長い期間、狩りのパートナー、番犬、愛玩犬など目的ごとに品種改良を進めた結果、様々な形状、習性、性格の品種が誕生したのです。
頭がよくコミュニケーション能力が高い
オオカミはもともと群れで生きる動物で、互いに結束して生活していました。 イエイヌとなってもその習性は変わらず、種族を超えて家族の一員として活動します。
よく「犬は序列を決めて振る舞いを変える」と言われますが、オオカミのように厳格なものではありません。 緩い上下関係で仲良く生活する動物なので、多少犬に低く見られていても深刻に考える必要はないでしょう。 もっとも、あまりにわがままで言うことを聞かない犬に関しては厳しくしつける必要がありますが。
犬は頭がよく、人間の子ども程度の知能を持っていると言われています。 学習能力も高く、訓練によって芸を身に付けたり、無駄吠えを止めさせるなどの元々の習性を抑えることも可能です。 「バカ犬になる原因は犬ではなく飼い主にある」と言いますが、大よそその通りです。 適切に犬と接して教育すれば、問題行動を起こすことはまずありません。
バカでわがままな一面もそれはそれで可愛いんですけどね。 ただ他人と触れ合う機会がある犬は事故を起こす可能性もあるのでそうも言ってられません。 飼い主としての責任を果たさなれけばならないことはお忘れなく。
イエイヌの生態
生息地
世界中に生息しており、人の生活圏の多くで犬もまた生活しています。 一時的にしろ南極にも行った事があるほどです。
普段の生活
一応昼行性ですが、1日のうち半分ぐらいは寝て過ごします。 生活リズムは飼い主の行動に合わせられるため、その生活スタイルは様々です。
オオカミが肉食なのに対して犬は雑食で、植物性の食べ物を消化する能力に優れます。 これは人間に家畜化されて、同じようなものを食べるにつれて進化したものと考えられています。
ただし植物の毒性を分解する能力は人間の方が上なので、人の食べ物でも犬が食べられないものも多いです。 よく言われるのがカカオ類(チョコレート)やネギ類で、犬はこれらに含まれる毒性を人のように処理できず、大量に食べると死ぬ可能性すらあります。 飼い犬に人の食べ物を与える時は気を付けましょう。
繁殖と成長
決まった繁殖期はなく、通年妊娠することが可能です。 オスは年中発情期なのに対しメスには1年に2回ほどの発情期があり、この時期に交尾すると妊娠しやすいようです。
2か月の妊娠期間を経た後、2~6匹の子を産みます。 子は1月ほど授乳して育ち、1年で成熟します。寿命は12~16年ほどです。
犬の年齢を人間に例えて「最初の1年で20歳になり、以後1年ごとに4歳ずつ加齢」と言われます。 犬は1年弱で成熟するので最初の1年は大きく加齢し、以外は人の寿命と帳尻を合わせた計算方法です。 16年生きた場合を計算すると80歳となり、おおよそ通りですね。
この計算は犬が人間よりずっと短い期間しか生きらないことを表したものでもあります。 犬は人間よりも早くに成長し、成熟し、晩年を迎え、老い衰え、死んでしまいます。 犬を飼う時はその意味をよく考えてから飼いたいものです。