ゲンジボタル|初夏の夜を彩るホタルの代表格
名称(学名) | ゲンジボタル (Luciola cruciata) |
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身体 | 体長1.5~2cm |
生息地 | 日本の本州以南の水辺 |
食性 | 幼虫期は肉食(成虫はエサを食べない) |
ゲンジボタルの特徴
ゲンジボタルは日本のホタルの代表格で、ホタルと言えばゲンジボタルを指していることが多いです。 大柄な体と頭のオレンジ色の中央に十字の黒い模様が入っているのが特徴です。 日本に生息するホタルの中でもよく発光することから、ホタル観賞などの催しもされています。
6~7月頃にかけて発光しますが、これは求愛行動でオスメス関係なく発行します。 東日本と西日本で光る間隔が違い、東日本は4秒に1回、西日本は2秒に1回光ります。なぜ間隔が違うのかは謎です。
他種に「ヘイケボタル」という種がいます。 「ゲンジ」と「ヘイケ」は源氏と平家が由来で、両者が夜空を彩りながら飛び交う様がまるで源平合戦のように見えたのが由来とされています。 体の大きい方がゲンジボタル、小さい方がヘイケボタルです。
発光器官は卵の中にいる時に作られ、幼虫や卵ですらも発光します。 光る卵や毛虫のような奴を見つけたら多分ホタルでしょう。知らない人が見ると妖怪か宇宙人かと思うかもしれません。
普段我々がホタルを見かけるのは日没後で、初夏の夜空を幻想的に彩ってくれます。 その幻想的な夜景を見るために人が集まり、ホタルの群生地はちょっとした観光地となることもあります。
しかしホタルを日の下で見るとただの虫であり、ひっくり返ると一瞬ゴキブリかと思うような姿をしています。 夜にホタルをありがたがって見る人も、昼にホタルを見せると気持ち悪がることもしばしばです。 よく見えない方が良い事だってあるのです。
ゲンジボタルの生態
生息地
日本の本州以南に生息しています。 池や川などの水辺近くの草原で生活しています。
普段の生活
夜行性で日中は木陰や草陰で休息し、日没後に活動します。 お尻を光らせながら飛び回る姿が印象的です。
幼虫期は肉食で、カワニナという貝を主食とします。 成虫になると何も食べず、幼虫期に蓄えた栄養を使って活動します。
繁殖と成長
卵生で6~7月に水辺の苔に卵を数百~千個の卵を産みます。 卵は1か月ほどで卵は孵化し、幼虫として水の中で8か月ほど生活します。
脱皮を繰り返しながら成長し、暖かくなる4月頃に陸上で蛹となります。 10日ほどで羽化して成虫となり、1~2か月ほど繁殖活動を行った後に死にます。なので寿命は1年ほどです。