ハシビロコウ|眼光鋭く動かない怪鳥
名称(学名) | ハシビロコウ (Balaeniceps rex) |
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身体 | 体長:110~140cm / 翼開長:2~2.5m / 体重:4~7kg |
生息地 | アフリカのスーダン~エチオピアの湿地や水辺 |
食性 | 肉食でハイギョやナマズ、トカゲやヘビなどを食べる |
ハシビロコウの特徴
ハシビロコウはかなり大型の鳥で、普段はじっと佇んでいます。 あまりにもじっとしているので「動かない鳥」として有名です。
大きい体なので動くと周囲を警戒させてしまうため普段は動かないと考えられています。 いわゆる待ち伏せタイプの捕食者です。
また主なエサにしている「ハイギョ」があまり移動しない魚であるため、一度見つかった場所で待っていれば再びそこに来る可能性が高いのもこの習性に関係していると見られます。
ハシ (クチバシ)が広い鳥、転じてハシビロコウと名付けられました。 この大きなクチバシは大型の獲物を捕食するほかに、センサーのように情報を集める役割があります。
一応飛ぶことはできるのですが、羽ばたくというより浮く感じです。あまり高く長く飛ぶことはできませんが、それでもゆったりした羽ばたきで数百メートル移動することができます。
ハシビロコウの生態
生息地
ハシビロコウはアフリカのスーダンからエチオピアの湿地や川近くの水辺などで生息しています。
普段の生活
主なエサはハイギョやナマズなどの空気中で呼吸する大型の魚です。 魚が水面に上がってくるのをじっと待ち伏せ、時に数時間にも渡って機を伺います。 ハイギョが足元の水面に上がってくると、大きいクチバシで素早く捕えて丸呑みにします。
ハシビロコウはハイギョを捕まえる場所を複数キープしており、そこを巡ってエサを取ります。 魚の他にもトカゲやヘビなどを食べることもあります。
繁殖と成長
単独行動を好みとても攻撃的です。狭い場所に複数のハシビロコウがいると喧嘩を始めてしまいます。 しかし子育ての時だけは夫婦で子育てを行います。
卵は1~3個産みますが、子は基本的に1羽しか育てず、複数産まれたら先に産まれた方のみを育てます。 エサを与えるのも一羽だけなので、残りはいずれ弱って死んでしまいます。 大人にはほとんど天敵がいないハシビロコウですが、体の小さいヒナはそういう訳にもいきません。 なので後から産まれた方は、先に産まれた方が死んでしまった時の期限付きの保険なのです。 厳しい自然で生き抜くための習性といったところでしょうか。