ナミアメンボ|水の上をスイスイ泳ぐアメンボの代表格

Aquarius paludum
名称(学名)ナミアメンボ (Aquarius paludum)
身体体長:1~1.5cm
生息地ヨーロッパ~東アジアの淡水
食性肉食

ナミアメンボの特徴

Aquarius paludum

ナミアメンボはアメンボの中でも標準的な大きさを持つ代表的な種です。 黒~褐色の体、長い体と手足、大きな目が特徴です。

アメンボはアメのような臭いのする棒状の昆虫であることに由来してアメンボと名付けられました。 私には言うほど飴のような良い臭いには思えませんでしたが、昔の飴はあんな感じだったのかもしれません。 実はカメムシの仲間であり、臭腺からそのような臭いを発しています。

アメンボと言えば水に浮いている姿が印象的です。 これは長くて丈夫な足先にびっしり生えている毛と、口から分泌される油分を足先に塗って表面張力を高めることにより浮かんでいます。 だから足先の油を拭くと沈んでしまう他、表面張力が弱まる海水や汚い水の上では浮けません。 アメンボが暮らしていくには綺麗な淡水の場所が必要なのです。

アメンボが水上にいるのは主にエサを捕まえるためです。 多くの虫は陸上で生活していてうっかり水に落ちると無力化してしまうものが多く、アメンボはそんな虫の暴れる振動を感じ取ってエサとします。 また繁殖活動も水上で行い、オスがメスを呼び寄せる波紋を起こしてメスを呼び寄せて交尾します。

水の上でよく見るためそこから動かないと思われがちですが、陸地を跳ねたり空を飛んだりすることも可能です。 春先の雨の日にできた水たまりでアメンボを見かけることがあると思いますが、当然ながら他所から移動してきたものです。

ナミアメンボは成虫になるとエサが豊富な池や川を求めてを飛び回り、良い感じの場所に辿り着くと定住します。 すると羽は退化して短くなり、その分の栄養を交尾の準備に回すのです。

ナミアメンボの生態

Aquarius paludum

生息地

ヨーロッパ~東アジアの淡水域に広く生息しています。

冬は成虫の状態で水場近くの陸上の葉や石の裏などで集団越冬します。

普段の生活

肉食で水上にいる昆虫、プランクトン、死んだ魚などの体液を吸います。

繁殖と成長

卵生で初夏~秋に繁殖期を迎え、交尾すると20個ほどの卵を水中に産みます。 1週間ほどで卵が孵化すると、成虫を一回り小さくしたような幼虫が産まれ、そのまま水上で生活を始めます。

寿命は数か月から半年ほどです。

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