オオムラサキ|鮮やかな紫色を持つ日本の国蝶
名称(学名) | オオムラサキ (Sasakia charonda) |
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身体 | 体長:5cm |
生息地 | 東ユーラシアの山林 |
食性 | 草食 |
オオムラサキの特徴
オオムラサキは名前の通り大きな体と羽が鮮やかな紫色をしているのが特徴のタテハチョウです。 なお羽の紫地を持つのはオスのみでメスにはありません。
タテハチョウの中でもかなり大柄な部類で、羽を広げると10cm以上もの大きさになります。この鮮やかな羽と大きく堂々とした佇まいは人々から評価されることが多く、日本の蝶をデザインとした切手の最初のモデルに採用されています。その影響もあってオオムラサキは日本昆虫学会から日本の国蝶に選定されました。
木から出る樹液を舐めるのですが、他の昆虫との樹液の取り合いに物凄く強いです。 カブトムシ・クワガタ・スズメバチなどの並み居る強豪たちに引けを取らないどころか、その大きな羽でバッサバッサと追い払ってしまう事もある程です。
オオムラサキの羽ばたく力はとても強く、時にクモの巣を破ることもあるほどです。そんな羽で邪魔されては如何にカブトムシとも言えども不快に感じるのかもしれませんね。
オオムラサキの生態
生息地
ユーラシア東部、ベトナム、日本などの山林に生息しています。 単独で活動しますが、餌場では集団で樹液を舐める姿を見ることもできます。
オオムラサキはエノキを食べて育ちエノキに産卵するので、エノキの生える雑木林に住んでいることが多いです。
普段の生活
昼行性で日中に採食し、夜は葉の裏や木に留まって休息します。
草食で幼虫時はエノキの葉、成虫になると樹液・花の蜜・果汁などを食べます。
繁殖と成長
卵生で夏に繁殖期を迎え、エノキの葉の裏に卵を産みます。 卵は1週間ほどで孵化し、幼虫はエノキの葉を食べて成長します。
幼虫は秋に4齢まで成長し、冬になると地上に降りて枯葉の裏で越冬します。 春になると再び木に登って葉を食べて育ち、6月頃に蛹となります。
7月頃に成虫となって繁殖活動を行い、その後ひと月ほどで生涯を終えます。 成虫の期間は1か月程度で寿命は1年ほどです。