アブラゼミ|羽が茶色い世界的に珍しいセミ

Graptopsaltria nigrofuscata
名称(学名)アブラゼミ (Graptopsaltria nigrofuscata)
身体体長:5cm
生息地中国北部、朝鮮半島、日本
食性草食で樹液を吸う

アブラゼミの特徴

Graptopsaltria nigrofuscata

アブラゼミは日本に生息する代表的なセミです。 「ジーーーーィ」という鳴き声が油の跳ねる音に聞こえることに由来して名付けられたとか言われています。

セミにしては大きな体と茶色い羽が特徴で、羽の色でアブラゼミか否かを見分けることができます。 実はほとんどのセミは羽の色が透明で、羽が不透明という特徴は世界的に見ても無茶苦茶珍しいです。

多くの昆虫が1年も生きられないのに対し、セミは数年あるいはそれ以上生きるものもいます。 アブラゼミも寿命は6年ほどであり、昆虫としてはかなり長生きな部類です。

しかし我々の抱くセミのイメージはなぜか短命な昆虫です。 これは人目に触れる成虫としての期間が1か月程度しかなく、夏の最盛期には喧しいほどに見かけるのに急にいなくなるギャップからくるものと思われます。

アブラゼミの生態

Graptopsaltria nigrofuscata

生息地

中国北部、朝鮮半島、日本などに生息します。 主に森林に生息しますが、都市部や郊外などでもその姿を見かけることができます。

普段の生活

幼虫期は土の中で過ごし、成虫になると木の上に留まって鳴いています。 これは求愛行動であり、1か月ほどの短い成虫期間の間に繁殖活動を行うために自分の存在を知らしめています。

草食で幼虫・成虫とも樹液や果物の汁を吸います。

繁殖と成長

卵生で夏に繁殖期を迎え、土の中から出てきて羽化して成虫となります。 オスは何度か交尾するケースもありますが、メスの交尾は1度だけで交尾後は木の裏に卵を産みつけます。

卵は翌年の6月頃に孵化し、幼虫は土の中で脱皮を繰り返しながら少しずつ大きくなります。 6年ほどかけて成長して大きくなると夏頃に土から出て高所に登り、羽化を行って成虫となります。

寿命は6年ほどですがそのほとんどが幼虫としての期間であり、成虫として生きられるのは1月程度です。

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