ブログ初心者におくる「ライティング入門」

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ライティングとは文字通り文章を書くことであり、「日記」「体験談」「商品紹介」「ニュースの感想や解説」など内容によってその技法も様々です。 しかしどのようなライティングにも基本的で普遍的な技法があります。

簡単に言えば「分かりやすい文章」を「分かりやすい表現」で書くことです。 どのような文章を書く時にも役に立つ、ライティングの基本を抑えておきましょう。

分かりやすい文章を書く

主語を明確にする

主語は文章の中心となる言葉です。後回しにしたり省略したりすると、文章は分かりにくく難解になります。

主語はなるべく文頭に書きましょう。 ただし連続した文章で同じ役割の主語が続く場合は省略しましょう。

MEMO

×セールで買ったのですが、このゲーム面白いですよ。

〇セールで買ったゲーム、面白いですよ。

×私の名前は鈴木です。私の趣味は登山です。

〇私の名前は鈴木です。趣味は登山です。

主語と述語を対応させる

主語と述語は対応していなければなりません。 短文なら食い違いに気付けますが、長文になるほど非対応を見落とすことが多くなります。

文章の主語と述語を意識して対応させるクセを付けましょう。

MEMO

×先月行ったイベントとしては~です。

〇先月行ったイベントは~です。

〇先月行ったイベントとしては~が挙げられます。

先に目的を書いてから指示をする

ページによってはユーザーに指示をする場合があります。 例えば料理の作り方のページでは「タマネギを炒めてください」などの指示をしますね。

しかし指示だけ書かれても、ユーザーはそれが一体何のための指示なのか分かりません。 先に目的を書いてから指示をすることを心がけましょう。

MEMO

×まずタマネギを炒め~煮込んだら完成です。~美味しいカレーが出来ました。

〇美味しいカレーの作り方を説明します。まずタマネギを炒め~煮込んだら完成です。

文体を統一する

文体とは文章のスタイルのことです。

敬体は文末が「です・ます」で終わるスタイルで、読み手に丁寧でやわらかい印象を与えます。 一般的な文章は敬体が使われることが多いです。

常態は文末が「だ・である」で終わるスタイルで、読み手に強くしっかりした印象を与えます。 レポートや論文、演説などに使われるスタイルです。

ウェブサイトにおいては敬体を使うのが一般的ですが、常態を使った方が良い性質のサイトもない訳ではありません。 ただどちらを使うにしろ、どちらかにスタイルを統一しましょう。

口語と文語のどちらかに寄せる

日常生活で会話に用いられる言葉遣いを「口語」と言います。 口語はくだけた・親しみやすい印象を与えるため、ブログや対話式の文章に向いています。

文章に用いられる言葉遣いを「文語」と言います。 文語はしっかりした・信頼できる印象を与えるため、サイトやレポートの文章に向いています。

口語文語
だからなので
そんなそのような
しかしだが
いろんないろいろな

口語と文語の境界線は曖昧で、どちらにも同じ言葉が用いられることもあります。 それ故に意識して使わないと、口語と文語が混じった文章になりがちです。

厳密な運用は難しいですが、どちらのスタイルに寄せるかはあらかじめ決めておきましょう。

体言止めは使わない

名詞で終わる文章技法を「体現止め」と言います。 動詞を省くことで解釈の余地を広げる効果がありますが、逆に言えば文章の意図が伝わりにくくなります。

例えば「外は満点の星空。」という言葉は詩的で美しさを感じますが、綺麗だと言いたいのか、明るいと言いたいのか、星空に思いを馳せているのか分かりません。

あえて体言止めによる効果を演出したい場合を除いては、使わない方が良いでしょう。

誤字脱字や間違いに注意

誤字脱字、言い回しの間違い、漢字の誤変換、二重敬語などは文章の信頼性を一気に下げます。 そこにどれだけ良いことが書いてあったとしても、誤字がひとつあるだけで一気に胡散臭い文章になります。

なるべくエラーを出さないように気を付け、書いた文章は念入りに確認しましょう。 また確認は書いてすぐよりも、一晩寝てからの方が間違いに気づきやすいです。

単語や文章を接続し過ぎない

「会社の経理部の新入社員の性別」のように助詞が多すぎる名詞は、何が重要か分かりにくくなる上に稚拙に見えます。 接続しなくても済む名詞になるよう工夫し、それでも長くなる時は情報の切り捨ても検討しましょう。

「だから」「しかし」などの接続詞を多用し過ぎた文章も同様です。 接続は2~3箇所を目安にして、多くなるようなら一度文章を区切りましょう。

分かりやすい表現で書く

同じ文末を連続して使わない

同じ文末が続くと、なんだか機械的で稚拙な印象になります。 「~です。~です。~です。」のような文章は、読んでいて何だか違和感を感じますよね。

同じ文末が連続して続かないよう、文章の構成や文末を工夫しましょう。

文章を適切な長さで区切る

文章が短すぎるとぶつ切りな印象を与えますが、長い文章は読んでいて疲れます。 文章を適切な長さにしたい時に意識すると良いのが句読点です。

文章を長くしたい場合は読点(、)で接続します。 ただし句点が多すぎる文は読んでいて疲れるので、一文に使うのは三つまでを目安にしましょう。

また読点の前後の文章量がアンバランスだと読みにくく感じます。 特に前側が極端に少ないと文章が頭に入りにくくなるので、バランスを意識して読点を使いましょう。

文章を短くしたい場合は句点(。)で終わらせると良いです。 句点と読点は大体が置き換えできるので、上手く使って文章を適切な長さにしましょう。

箇条書きはリストにする

複数の短い文が連続すると散らかっている印象を受けます。 例えば商品のメリットを並べる場合、そのまま文章で羅列すると目が滑ります。

そんな場合は箇条書きにして一覧表にかき出しましょう。 視覚的にシンプルになって分かりやすくなります。

難しい言葉や専門用語をなるべく使わない

世の中には多くの人が知らない言葉や言い回しがあります。 難解な言葉は知らない読者に負担をかけますし、それが多すぎると途中で読むのを止めてしまうでしょう。

広く読んで欲しい文章は「中学生が分かるように書く」と良いです。 中学生が分からないかもしれない表現は使わないようにしましょう。

数字の表現を統一する

数字には漢数字、全角英数字、半角英数字など色々なスタイルがあります。 同じ表現に違うスタイルを使ってしまわないよう、スタイルを統一しておきましょう。

特にこだわりがなければ「基本的な文章においては漢数字、数字を表現する際にはカンマ区切り半角数字」にしておくと良いです。

前後しなければ確認できない表現を避ける

「前者・後者」「前述・後述」などの表現は、それが何を指しているのか確認するのに文章を前後しなければなりません。

なるべくこのような表現を使わずに済むよう、文章の構成や表現を工夫しましょう。

文章をシンプルにする技法

文章が冗長すぎると分かりにくいし読んでいて疲れます。 特にウェブページにおいては、面倒を感じさせると最後まで読んでもらえない可能性も高いです。

以下の手法を使ってなるべく文章をシンプルにすることを心がけましょう。

省いても意味が変わらない箇所を削る

切り捨てる

「こと」「もの」「という」「ところ」「など」「とか」は、省ける場合があります。 無くても問題ないようなら切り捨てましょう。

ただしやり過ぎると逆に読み難くなるので、あくまで無駄と感じる箇所だけを省きましょう。

言葉を置き換える

同じ役割の言葉や言い回しは、なるべく短いものを使った方がシンプルで分かりやすくなります。

「なのだ→だ」「なのである→である」「そうは言っても→とは言え」など、候補の中から最も短い表現を選びましょう。

二重否定を肯定に変える

二重否定は長い上に分かりにくくなるので、素直に肯定しましょう。

MEMO

  • そう思わずにはいられなかった→そう思った
  • 来ないはずがない→来るだろう

なるべくシンプルに伝える

何でもかんでも全て伝えようとしたところで、読み手に全て伝わることはありません。 本当に伝えたいことは何かを考え、なるべくシンプルに伝えましょう。

文章の長さに無頓着だと一文に詰め込むことが多くなります。 シンプルな文章にするためにも、一文を長くし過ぎないことを意識してください。

文章が冗長になってしまう人は、一文節が100文字を大きく超えないように心がけてみましょう。 そうすれば自ずと文章はシンプルになります。

文章量と重要度のバランスを意識する

話の本筋よりも補足や蛇足の方が文量が多いと、全体がぼやけて要点が分かりにくくなります。 文章は一番伝えたいことを中心に展開すべきです。

伝えたいことに重要度を付け、文量もその比重に寄せる意識をしましょう。 重要な部分は詳細まできっちり書き、補足や蛇足は要点だけ書いて流すと良いです。

それほど重要でないのに文量が多くなる場合は切り捨ても検討しましょう。

まとめ

以上、ライティング入門でした。

この「分かりやすい文章」を「分かりやすい表現」で書く手法は、ウェブサイト以外にも使える普遍的なものです。 レポート、論文、ビジネス文章など、色々な用途があります。

ライティング技法を習得すれば、誰にでも分かりやすい文章を書けるようになります。 まずは上記の内容をよく意識しながらライティングの練習をしてみましょう。

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