テスト前に部屋を掃除したくなる心理「セルフハンディキャッピング」

handicapping

テスト・大会・プレゼンなど、大事な行事が控えている際に、なんだか部屋を掃除したくなります。 普段は全く掃除なんてしないのに一体なぜ…?

それ、セルフハンディキャッピングって言うんです。 率直に言えば、失敗した時の言い訳づくりです。

セルフハンディキャッピングとは

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我々は大切な物事の前にその準備をせず、あえて全く関係のない別のことをしたくなることがあります。 テストの前日に部屋を掃除したり、大会が近いのに練習を切り上げて居酒屋で飲んだり、納期が迫っているのに徹夜でゲームしたりと、あなたにも何かしら思い当たる節があるのではないでしょうか。

私は掃除があまり好きではなく、普段は机の上に埃が積もっていてもそれほど気にしません。しかしテスト期間に限っては異常に埃が気になって机をピカピカに磨き上げていました。 更には散らかった部屋を整頓し、組み立て途中で投げたプラモを組み立て、積んでいたゲームをクリアし、徹夜で遊んで試験に臨むという訳の分からない行動に出たこともあります。

私に勉強しなくても良い点が取れるほどの頭はなく、また掃除・プラモ・ゲームをどうしてもやりたかった訳でもありません。 つまりやるべきことを放棄して割とどうでもいいことをしていたのです。この不合理極まりない行動は一体なんでしょう?

実はこれ心理学で「セルフハンディキャッピング」と呼ばれるものです。 あえて自分に負のハンデを与えることで、「こんなハンデがあったのに成功するなんてすごい」「こんなハンデがあったんだから失敗しても仕方ない」と言った具合に自己評価を上げる効果があります。

また周囲に自分のハンデをアピールする行為もセルフハンディキャッピングに当たります。 例えばテスト当日に「俺昨日一日中遊んでたから全然勉強してないんだよね」なんて言う人をよく見ますよね。 これもアピール先が自分ではなく周囲になるだけで本質的には同じことです。

なお周囲には勉強していないとアピールしつつ普通に勉強しているパターンもあります。 これは結果を出しつつセルフハンディキャップを背負える合理的な手法と言えるかもしれませんね。

こういったセルフハンディキャッピングが起こる理由は、効率よく自尊心を得るためと考えられています。

セルフハンディキャッピングは自尊心を得るための行動

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セルフハンディキャッピングはいささか格好悪いことに見えますが、自尊心を守るための合理的な行動とも言えます。 少し例を見てみましょう。

・勉強したのにテストが60点でした。残念。 → 勉強してないから50点でした。まあ勉強しなかったしこんなもんでしょ。

勉強してテストが90点でした。やったぜ。 → 勉強してないのに80点も取れた!勉強してないのに俺すごい!

前者の方が点数が良いのに、何だか後者の方が結果に満足している感がありますよね。 このようにセルフハンディキャップは自尊心を得るための合理的な手段になり得るのです。

自尊心を度外視して考えるとセルフハンディキャップなんて非合理的な行動以外の何物でもないのですが、それでもこの類の事をする人が絶えないのはそれだけ自尊心が必要だからです。 心の強い人間から見れば愚かな行為に映るかもしれませんが、多くの人間の心はそこまで強くありません。

もしあなたが泥臭く努力できる強い人間であれば、セルフハンディキャップなんて鼻で笑ってしまえば良いです。 しかしそうではない場合、自尊心を得るためにセルフハンディキャップを負うのも悪い手でありません。 人間にはこういった弱く愚かな側面もあると自覚しつつ、うまく自分の心をコントロールしましょう。

しかし重いハンデを付けて失敗するのはただのアホですし、また変な方向に暴走してしまうと実力を伴わないのに自尊心だけ肥大した口だけ野郎になっちゃったりもします。 心だけでなくきっちり行動もコントロールしましょうね。

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