鼻毛が生えている動物は人間だけ
鼻から生えてくる毛の鼻毛。大切な役目があるのは分かりますが、時々鼻から飛び出る困りものです。 そういえばイヌやネコの鼻を見てみても鼻毛がありません。
動物園で動物の鼻をじっと見てみても鼻毛はありません。動物には必要ないのでしょうか?
鼻毛の役割
鼻毛は呼吸の際に異物を体内に取り込まないためのもので、ゴミや虫、ばい菌などをシャットアウトします。 また鼻の中の湿度や温度を保ったり、匂いを正常に脳に伝えたりする働きもあります。
鼻から鼻毛が出てるのを気にするあまりに鼻毛を抜く人もいますが、人にとってはなくてはならないものなのです。
ただ鼻毛が鼻から飛び出るのは、生物的にはともかく社会的にまずいです。 バカっぽく見えたり、不潔に見られたリ、エチケットがなってないと思われたりします。というか実際そうなのかもしれません。
その昔、前田利常が謀反の疑いをかけられた時に鼻毛を伸ばしてバカ殿だと思わせたなんてエピソードもあります。 現代社会において鼻毛の処理は必須でしょう。
エチケットとして鼻毛を処理する場合、適度な長さにカットしましょう。 鼻毛を抜いたり短く切りすぎてしまうと、抜いた毛穴から雑菌が入り込んで化膿したり、フィルターとしての役目を著しく損なったりします。鼻毛切りはさみや鼻毛カッターなど専用の道具で手入れするがいいでしょう。
人間以外の動物には鼻毛がない!
動物には基本的に鼻毛が生えていません。 鼻の入口に産毛が生えていたりはするのですが、鼻の中には毛がありません。
動物は人間よりも鼻の穴が小さかったり鼻を閉じたりできるので、鼻毛は必要ないのです。 例えば犬は鼻の穴がすごく小さいですよね。あの小さい鼻でよく人間の数十倍の嗅覚を発揮できるものです。
もし鼻にゴミが入ったら、くしゃみをして掃除します。 ゴリラやサルなどは、鼻をほじくって意図的にクシャミをすることもあるようですね。 鼻の長いゾウは水を鼻に含んで吹き出すことで掃除しているようです。
鼻毛は他の動物にないというより、人間にのみ備わったものだと考えるべきでしょうね。 野生動物よりも生物的に弱くなってしまった体を保護するためなのか、火を使う生活になって灰などが鼻によく入るようになったためなのか…鼻毛の進化の過程を調べてみるのも面白いかもしれません。