アイスには賞味期限がない
冷凍庫の奥から越冬したアイスが出てきました。うーん、買った覚えがない。まだ食べられるのかどうか… あれ、賞味期限が書いてない?
そうです。アイスには賞味期限がないのです。
アイスは適切に保管していれば劣化しない
アイスの箱を確認してみてください。 どこにも賞味期限が書いていませんよね。 アイスには賞味期限がないのです。
アイスの保存場所である冷凍庫内では菌や微生物が繁殖できないため、腐ることはなく劣化もしにくいです。 適切な状態で保管しているものであれば、10年前のアイスだって食べられるんですよ。 ただ食べるのにちょいと勇気が必要ですが…
ただし保存方法には注意が必要です。 冷凍庫に入っていれば大丈夫という訳ではなく、冷凍庫で適切に保存していなければなりません。 これ結構難しいんですよ。
アイスの適切な保管は難しい
皆さんは冷凍庫の奥から出てきた古めのアイスを見つけて、周りに霜がびっしり付いていたり、食べるとシャリシャリして「マズい!」となった経験はないでしょうか? それ保存に失敗しています。もしお店で周りに霜が付いているアイスを見つけたら避けた方がいいでしょう。
アイスの品質を保つには常に-18℃以下の状態を保っていなければなりません。 冷凍庫は-18℃以下と要件が定められているので問題ないように思えますが、しかし実は冷凍庫の中は常に一定の温度という訳ではありません。 開閉したり、物を入れ過ぎて冷気が循環しなかったり、暖かいものを入れたりした時などに中の温度は上がっています。
そういった事を考慮せずに適当に放り込んだアイスは、冷凍庫内の温度が上がるごとに表面が微妙に溶けています。 溶けた部分は温度が下がった時に再凍結して表面に霜となって付着し、こうなってしまうと品質や味も変わってしまって不味いです。 いくら食べられるといっても、わざわざ不味いアイスを食べたくはありませんよね。
冷凍庫に保存する際には、なるべく開閉しない・物を詰め込み過ぎないなどして中の温度を保つ対策が必要です。 しかし家庭用冷蔵庫での長期保存は限度がありますので、やはり早めに食べた方がおいしく食べられるでしょう。
アイスに限りませんが「冷凍していれば大丈夫」という考えはおおむね正しいです。 数万年前の氷漬けのマンモスを犬にやったら喜んで食べたなんて話もあります。
しかし一般的な冷蔵庫で適切な冷凍状態を保ち続けるのは難しいです。 少しずつ品質や状態が劣化し、味が落ちたり場合によっては腐ることもあるかもしれません。 冷凍しているからといつまでも放っておかず、早め早めに使ってしまいましょう。