野良猫の耳に切れ込みが入っているのは「避妊・去勢手術済み」の証

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あなたは野良猫を見かけることがあるでしょうか? 日本において野良猫はポピュラーな存在で、公園・住宅街問わずで割と普通に見かけます。

その野良猫、よくよく見てみると耳の端が切り取られていることがあります。 どいつもこいつも同じように耳が欠け、喧嘩にしても虐待にしても不自然です。一体何でしょうか?

実はこれ、ボランティア団体が野良猫を去勢した時に付ける印です。 「こいつはもう増えないから駆除しないでね」という印なのです。

増えやすく減りにくい野良猫

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日本には野良猫がどれぐらいいると思いますか? 正確なデータはありませんが、東京都福祉保健局によれば「東京都における屋外猫は111万頭」との推定が出ています。 この中には屋外飼いの飼い猫も含まれますが、それを鑑みても結構な数です。

日本で野良猫がこれだけ多い理由は、エサが豊富にある上にこれと言った天敵もいないからです。 まずエサについてですが、昆虫・鳥・小動物などに加え、生ごみや餌付けする人間などのおかげで食べ物に事欠きません。 新橋の公園にでっぷり太った野良猫が大量にいて「こいつら何食ってこうなったんだ」と思わされるほど飽食です。

そして人間は野良猫をあまり積極的に駆除しません。 人間に直接的な害を与える動物でないこと、動物愛護法の保護対象でみだりに傷つけられないこと、屋外飼いと野良の区別がつきにくいこと、見た目の可愛らしさから保護欲を掻き立てられることなどからその存在を許容され、場所によっては「地域猫」として地域でネコを飼うような形態を取っている場合もあります。

そんな事情があって野良猫は増えやすく減りにくい土壌があると言えます。しかしこれを放置するとそこら中に野良猫が溢れかえってしまいます。 なので野良猫がこれ以上増えないよう対策が必要なのです。

耳の欠けたネコは避妊・去勢手術の証

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いくら野良猫が許容されているからと言って、そこかしこにネコが溢れる状況を許すほど人は寛大ではありません。 やがて許容量を超えるまで増えてしまったネコは人に害獣と認識され、駆除対象となってしまいます。

なので野良猫が増えすぎないように数を調整しなければなりません。 しかし殺生はあまり気持ちの良いものではないので、避妊・去勢手術を行うのが一般的な対処方法です。

しかし相手は野良猫、特に管理されている訳でもないので闇雲に手術していれば手術したのかしていないのか分からなくなります。 オスならば見て分かりますが、捕まえて確認するまで分からないのはやはり手間です。 野良猫は俊敏で中々捕まえられないですからね。

なので分かりやすく「去勢・避妊手術済み」の印を付けることが多いです。 地域によっても様々ですが、耳の一部を切り取って目印とするかピアスを付けるのが一般的です。 もしも近所の野良猫に特徴的な目印が付いていた場合、近くの団体が手術を行った可能性が高いので調べてみてください。

手術には当然お金がかかりますので、助成金や寄付で賄ったりボランティアによって施術されたりしています。 団体によっては寄付も受け付けているので、もし貴方がこの活動に興味を持ったなら調べてみてください。 ただし中には評判が悪い所もあるので、寄付する場合はよくその団体を調べてからの方が良いでしょう。

手術済みのネコがいたら、その辺の野良は人によって数を調整されています。 「その野良猫たちは人間に迷惑をかけない」という印でもあるので、多少のことは大目に見てあげてくださいね。

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